エルドアンの要請でマリウポリ・スレイマン1世モスクのムスリム救出

2022年04月17日付 Milliyet 紙

ロシア政府は、トルコのエルドアン大統領からの要請に基づく作戦により、マリウポリのモスクで数週間にわたって孤立していた人々が紛争地帯外へ脱出したと発表した。

数週間にわたり激しい爆撃にさらされたマリウポリ市で、現地のモスク内で孤立していた人々が救出されたとロシア軍が発表した。

アゾフ海沿岸にあるこの都市では、一カ月以上におよぶ包囲の間、多くの人がプリモルスキー地区にあるスレイマン1世モスクに避難した。このたびロシア国防省は、数週間以上モスクから出ることのできなかった人々が、紛争地帯から移送されたと発表した。

公式発表によれば、露特殊部隊兵士が実施した作戦は、トルコのレジェップ・タイイプ・エルドアン大統領の要請に基づいて実現されたという。

包囲された都市で一カ月以上生き延びたトルコ系住民はスレイマン1世モスクで救出を待っていた。アンカラ政府は3月中旬からトルコ系住民の避難に向けた努力を続けている。

■ウクライナ軍は武装解除を拒否

ロシア政府は、マリウポリ市を防衛するウクライナ軍に対し、今朝、命を守るために武器を置き降伏する時間を与えた。この猶予時間は今朝(17日)6時にスタートしたが、ウクライナ軍は武器を置くことを拒否。

その後、露軍はお昼ごろに、降伏を拒否したウクライナ軍は壊滅させられることになるという声明を発出した。

露国防省は、製鉄場周辺のウクライナ兵士を除けばマリウポリ市は完全に(露軍の)支配下にあると述べている。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、土曜夜の演説で、ウクライナ軍がマリウポリ市のごく一部しか管理できていないことを認めており、ウクライナ政府は現地部隊と連日連絡を取り合っていると明らかにした。

親露派の分離主義者が支配するドネツク州、ルガンスク州と、2014年にウラジーミル・プーチン大統領が押さえたクリミア半島との間に位置する戦略都市マリウポリはモスクワ政府にとって重要な標的となっている。マリウポリ市を占領することでドンバス地方とクリミア半島の間が陸続きとなる。

ロシア軍による激しい爆撃を受けたマリウポリ市内は、戦前は約50万人が暮らしていたが、現在は廃墟と化している。市内ではありとあらゆる建物が被害を受け、ロシアの侵略による破壊の程度が最もひどい場所となった。


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翻訳者:原田星来
記事ID:53285