中央銀行金利据え置き―批判殺到

2022年05月26日付 Cumhuriyet 紙

トルコ共和国中央銀行(TCMB)は14%の政策金利を据え置いた。中央銀行の発表のあと、ソーシャルメディアでは、この決定に対し、批判の声があがった。

年間インフレーションの69.97%への上昇と、ここ数ヶ月の金利引き下げが、為替危機の引き金となり、中央銀行は先月と同じように今月も政策金利変更は行わなかった。

上記の中央銀行の決定のあと、国会議員や経済学者らは、SNSのアカウントで反発した。

CHPのイズミル県選出議員のトゥジャイ・オズカン氏は、自身のTwitterアカウントの投稿で、以下のように述べた。「金利が原因で、インフレーションが結果であると政府は言ったはずだ。金利をなぜ引き下げないのか。コーランの掟に従ってどうなったのか?政府の無能さ、適当さ、間違った政治が国を沈めている。次の選挙で去ることになるだろう、もうすぐだ。」

民主党副党首のジェマル・エンギンユルト氏も批判の声をあげたひとりだ。エンギンユルト副党首は、投稿で「アッラーの命令を遂行しつづけるのか?また金利を引き下げなかったが、14%の金利はコーランの掟にとって禁忌ではないのか?2ポイント引き下げていたなら、少なくともあなた方にも日は昇っていただろう。」

CHP経済部副部長のファイク・オズトゥラク氏は、SNSのアカウントで、消費者インフレーションと中央銀行の政策金利をともに示したチャートをシェアし、「コーランの掟によれば今月もパス」と批判した。

オズトゥラク氏の別の投稿には、以下のようなものもあった。「中央銀行はまた、インフレーションは私たちの責任ではないと言っているようだ。中央銀行は、すべてのことを諦められるかもしれないが、責任は放棄できない。権限を大統領府に譲り渡した者たちも、責任からは逃げられない。」 

中央銀行の決定のあとの批判の投稿には経済学者のマフフィ・エイルメズ氏の投稿もある。エイルメズ氏は投稿で、為替の上昇の可能性に注目しながら、以下のように述べた。「中央銀行は安定を選んだ。金利は下がったまま、為替が上昇する。経済収支は赤字となり、地方の生産者は輸入を諦め、生産に戻る。コストとインフレーションは落ち着く。これほどまでに明らかなのであれば、なぜ外貨を売って為替を維持しようとしているのか、釣り合いを理解できていない。」

批判の投稿を行ったもう一人の経済学者であるシェノル・バブスチュ氏は、投稿で中央銀行のトップであるシャハプ・カヴジュオール氏に対して「心は安らかか?」と声を上げた。投稿の内容は以下のとおりである。
「中央銀行のトップである、シャハプ・カヴジュオール博士、地位のためにあなたが行ったこと、そして行わなかったことを考えると心は安らかか?」


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翻訳者:大畠梨紗子
記事ID:53491