レバノン:過去前例のないほどの犯罪率に…殺人は前年比で9%も上昇

2022年06月11日付 al-Quds al-Arabi 紙

■レバノンにおける犯罪率が前例のないほどの増加を見せる

【ベイルート:本紙】

ベイルートの公共治安当局・民間に属する複数の報告・機関は、レバノンにおける治安の悪化に並び、前年の同時期と比較しても、また前例のないほど高い水準となった犯罪率について警鐘を鳴らした。

レバノンの「インフォメーション・インターナショナル」は内務治安部隊による複数の報告に基づき以下のように報じた。「2022年の最初の5か月における治安指標は、2021年の同期間と比べ増加を記録した。具体的には車両盗難が3.2%、殺人が9%、窃盗が1.2%の上昇を見せた一方で、自殺は7.7%の減少を示した」。

インフォメーション・インターナショナルは今日土曜に公開した報告のなかで、「2021年および2022年の5月期について比較したところ、車両盗難が19%、殺人が20%上昇している一方で、窃盗が33%、自殺が38.5%減少したことが確認できる」と指摘した。

レバノン国内の複数の地域で、遺体の発見とともに自殺や殺人といった複数の事案が記録された。

社会学者のワディーア・アミューニー博士の見解によると、レバノンにおける犯罪率の上昇は、その他の要因と並んで経済的状況に関連しているという。また同博士は「経済状況の崩壊とともに犯罪がこれ以上に増加するだろう」としつつ、「これら犯罪の背景には、経済的な要因のほかにも、異邦人の拡散を含む複数の要因が挙げられる」と指摘した。

(後略)


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翻訳者:中村優世
記事ID:53578