ザポリージャ原発に何かあれば最大の被害は黒海へ

2022年08月19日付 Milliyet 紙

ロシア・ウクライナ戦争の開戦数週間で話題となり、世界中が恐怖の日々を過ごす原因となったザポリージャ原発が再び議題に挙がっている。最終的にロシア首脳のプーチン大統領も声明を出した同原発について、ニヤジ・メリチ教授は、恐ろしい漏洩の詳細を共有し、注目すべきコメントをした。

ロシア・ウクライナ戦争の当初、ウクライナのザポリージャ原発周辺で発生した軍事衝突を世界中は憂慮し見守った。ヨーロッパ最大の原発として知られる同施設で発生する可能性のある事故が、チェルノブイリ事故を上回る環境災害を引き起こすことが恐れられている。3月以降ロシアに占拠されているザポリージャ原発は、最近になって国際原子力機関(IAEA)が発表を行って再び議題に挙がった。IAEAのラファエル・グロッシ事務局長は、同原発に関して発表を行い、原発職員と会合するのに障害が生じていると明かし、「ザポリージャ原発が制御下ではなくなった。原子力の安全性のあらゆる原則が侵害された」と述べた。

IAEAの発表に続き、EUと42か国は共同宣言を公表し、欧州安全保障協力機構(OSCE)としてロシアに原発から撤退するよう呼びかけた。レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領も、ウクライナのウォロデミル・ゼレンスキー大統領および国連のアントニオ・グテーレス事務総長とともにウクライナのリビウで会談したのち発表を行い、「ザポリージャ原発周辺で続いている軍事衝突への懸念を議題とした。新たなチェルノブイリの誕生は望んでいない」と述べた。

ロシア外務省による発表では、原発周辺から軍隊が撤退する場合、より危険な状況になりうると発表し、武装解除の要求を拒否した。情報技術・通信副大臣のイヴァン・ネチャーエフは、施設内での調査実施に関しロシアがIAEAの代表を待っていると伝えた。

ウクライナ南部のザポリージャ原発周辺域を完全に武装解除せよとの要求をロシアが拒否したことに続き、プーチン大統領からも発表があった。タス通信が伝えたところによると、ロシア指導者はザポリージャ原発への爆撃が大惨事につながりうると述べた。

(下略)


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翻訳者:関口ひなた
記事ID:53924