歌手ギュルシェン、収監―「反イスラム」発言で政府系メディアの標的に

2022年08月25日付 Cumhuriyet 紙

4月に行われたコンサートでのイマーム・ハティプ出身者に関する発言を映した映像が、政府系メディアによって標的となったのち、拘置されている歌手のギュルシェンの警察署での取り調べの様子が明らかとなった。取り調べのあと、本日、逮捕請求により、簡易刑事裁判所に送られたギュルシェンは逮捕された。また、バクルキョイの女性刑務所へと移送された。

最近のライブパフォーマンスと発言で、話題となっていた歌手のギュルシェンについての捜査が開始されていた。拘束され、検察へ供述をしていたギュルシェンの警察署での取り調べの様子が明らかとなった。取り調べのあと、本日、逮捕請求により、簡易刑事裁判所に送られたギュルシェンは逮捕された。

■取り調べの様子が明らかに

Oda TVのニュースによると、容疑を否認しているギュルシェンは、グループのミラッチという名前のミュージシャンが「イマーム」というニックネームで呼ばれていることを明らかにしながら「私は、オーケストラに向かって『私を観客たちのところまで肩で運んで』と言ったところ、オーケストラの誰かが「イマームに運んでもらえ」と返事をしたので、問題となっている会話をミラッチとの間でした。この発言は、コンサートの参加者やメディアに向けてのものではない。私は国を愛する機会が平等であると信じ、誰のことも差別し傷つけることのない歌手である。」と話した。

ギュルシェンの取り調べでの「この短い映像が、何カ月も後になって誰によって何の目的で、表に出されたのか、理解できないが、おそらく挑発的な目的であると思っている。」との発言も注目を集めた。

有名な歌手は、取り調べで、「私は決して、イマーム・ハティプの出身者や国の一部の人々を悪く言ったり、彼らを侮辱したりする目的で、この発言をしていない。」と述べた。

■刑務所へ収監

一方で、ギュルシェンはバクルキョイの女性刑務所へ移送された。刑務所の入り口で待っていた親族や友人は、ギュルシェンを拍手で見送った。


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翻訳者:大畠梨紗子
記事ID:53956