イラク:首相が衝突に関する調査委員会の設置と自身の進退について言及

2022年08月30日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イラク首相は辞任をほのめかす

【バグダード:アナトリア通信】

イラクのムスタファー・カーズィミー首相は火曜(30日)夕方、国内の「騒乱や争い、対立の激化が続く」場合、辞表を提出すると脅しをかけた。そして、デモ隊に発砲した者やバグダード中心部のグリーン・ゾーン内でミサイルを発射した者を特定するための調査を行うと明らかにした。

イラクではこの数時間、10カ月以上続く政治危機の突破口を見つける努力が強化されている。なお、この危機が原因で首都バグダードや他の県で月曜から火曜にかけて18時間におよぶ衝突と治安の騒乱が生じた。

イラク国民に向けたテレビ演説の中で、カーズィミー首相は以下のように述べた。「我々が銃の使用禁止を厳しく指導していたにも関わらず、デモ隊に発砲し血を流した者たちの手に武器を渡した責任者を特定するための調査委員会を組織した。」

さらに、「官庁街(イラク中心部のグリーン・ゾーン)で一晩中発砲し、ミサイル、迫撃砲を発射した者を特定する必要もある」と続けた。

医療関係筋によると、衝突によって少なくとも23人の死者、380人の負傷者が出たという。(シーア派)サドル潮流支持者から成るデモ隊と治安部隊との間、およびサドル潮流支持者と(親イランのシーア派)「調整枠組み」の支援者との間でぶつかり合った。

さらに、カーズィミー首相は次のように続けた。「国家と非国家主体の二重主義はもうたくさんだ。正式な治安組織は全て、どの組織であれ区別なく、今すぐに全方位において国軍総司令官(兼首相)と結びつく必要がある。そして、規律を守らない者は皆法的責任を負うのだ。」

(後略)


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翻訳者:国際メディア情報センター
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