ロシア:「盗まれた」ウクライナ産穀物を運ぶためシリア船を借用

2022年10月05日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ロシアがシリアの貨物船を借用して「盗まれた」ウクライナ産穀物を運搬していることが新聞の調査で明らかに

【アンタキア:本紙】

ロシアはシリアの貨物船「ラオディキア」号を借用し、モスクワが実行してきた高度な密輸作戦の一環として、大量の「盗まれた」ウクライナ産穀物を輸送した。AP通信とアメリカのPBSネットワークが行った調査で明らかにした。

ロシア占領下のウクライナの複数の地域から、トルコ、シリア、レバノンと言った国の港に穀物を運ぶための50回以上の運航を行った30隻の船舶を衛星画像の監視と海洋無線送信機のデータを通じて追跡した結果、今回の調査では、ウクライナ産穀物の継続的な「盗難」が行われていることが明らかになった。これは、ロシアとシリアの裕福な事業家たちや国有企業によって行われており、その一部はアメリカとEUによる経済制裁に直面している。

調査は、2隻のシリア籍の貨物船(シリアとフェニキア)が「ラオディキア」とともにウクライナ沿岸からトルコやシリア、レバノンの港まで10回の航行を行うことで、これ(盗み)に加担したことを確認した。だが、ロシアはこの報道を否定している。ウクライナ産穀物を輸送するためにロシアがシリア籍船を借用した理由について、ジュスール研究センターのハーリド・トゥルカーウィー経済顧問は次のように述べた。「シリアの体制はこれらの穀物を大量に購入しており、それはウクライナの公式情報筋が確認しているところである。これらの貨物が体制側の船によって輸送されるのはいたって当然だ」。

(後略)


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翻訳者:新階望乃・上村彩乃
記事ID:54181