パレスチナ:パレスチナの諸勢力はヨム・キプルに際してイスラエルへの警戒を強める

2022年10月05日付 al-Quds al-Arabi 紙

■抵抗組織はユダヤ教の祭日の開始と共に警告の言葉を発する
■バトシュ氏「戦端は開かれている」

【ガザ:本紙】

入植者たちによる大規模なアクサー・モスクへの侵入や、パレスチナ人礼拝者が締め出されたヘブロンのイブラヒーミー・モスクでの祝祭によって新たなユダヤ教の祭日が始まった。これに伴い、(パレスチナ側の)抵抗組織はイスラエルへの警戒を強めている。

ユダヤ教の(祝祭)ヨム・キプルを祝うために、過激な入植者集団らが水曜朝から数日続けているアクサー・モスクへの攻撃をエスカレートさせている。これに伴い、イスラーム聖戦政治局のメンバーであるハーリド・バトシュ氏は「アクサー・モスクを守り、イスラエル人のシナリオ通りになるのを許ないよう、抵抗勢力はいつでも介入する準備ができている。」と明らかにした。

また、「『エルサレムの剣』(注:2021年5月にイスラエルと交戦した際のハマース・イスラーム聖戦合同の軍事作戦のこと)はアクサー・モスクへの侵入と礼拝者への攻撃が原因だった。この『剣』は未だ正統性があり、『鞘』に収めることはできない。イスラエルとの戦端は開かれており、イスラエルによるエルサレムのユダヤ化の試みが存在している。」と語った。

さらに、「パレスチナ人は、イスラエルがエルサレムにシオニズムのアイデンティティを押し付けようとする企てや試みに直面している」と続けた。

加えて、ナショナリズム勢力やイスラーム勢力の幹部はパレスチナ人に対する「エスカレーション政策や戦闘状態」が継続する危険性を指摘した。さらに、国際社会が行っている「ダブルスタンダード」の中で、イスラエルに処刑されたり、過激な入植者集団の好き放題により集中攻撃を受けたりするパレスチナ人が増えていると語った。

そして、こういった国際的な立場が、イスラエルの敵対行為や犯罪にゴーサインを与えていると語った。また、米政府がイスラエルの肩を持ち、敵対行為に参加しているとして非難するとともに、イスラエルに制裁を科さないという国際社会の立場を批判した。


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翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:54182