エルドアン大統領、アスタナ会議で「戦争に勝者はいない」

2022年10月13日付 Hurriyet 紙
「アジア相互信頼醸成措置会議(CICA)」にて会談を行ったエルドアン大統領は、「戦争での勝者は公平な平和であり、敗者は存在しないものである。」と話した。CICAへの出席のため、カザフスタンの首都アスタナを訪問したエルドアン大統領は、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領、ベトナムのボー・ティ・アイン・スアン国家副主席などと会談した。

エルドアン大統領は、CICAにて会見を行った。

CICAの第6回首脳会談に出席したことを光栄だとしたエルドアン大統領は、「(カザフスタンの)トカエフ大統領には、祝辞を述べたい。カザフスタンが先頭に立って導いてきたこの会議の30周年を祝う。さらなるアジアの挑戦における基本的な目的は、協力体制をより深めることである。」と話した。

CICAの拡大に(トルコも)初期から尽力してきたことを強調したエルドアン大統領は、

「私が首相に就任していた時から一貫して、同じ方向に向かって政策を進めてきた。親愛なる同盟国よ、現代は世界の力の均衡が変化し、経済から食糧安全保障に至るまで、多くの分野において、大きな試練に直面している時代である。」と続けた。

エルドアン大統領は、「現行システムの構造的な問題がますます浮き彫りになっている。トルコとしては、国連安保理常任理事国の5か国以外にも、多くの国が世界情勢に影響を及ぼすことができるということを強調したい。全ての国が同じ運命を共有している。コロナ禍はこの現実を我々に再認識させた。フェトフッラー系テロ組織、IS、PKKなどのテロ組織を支援する者が黙認されることがあってはならない。国連のグローバルなテロ対策戦略行動計画もこの観点からとても重要な成果として見ている」と話した。

米国はアフガニスタンから撤退すべきではなかったとの見解を示したエルドアン大統領は、「国際社会は(アフガニスタンへの)支援を継続するべきである。外交政策において優先している我が国の援助は、既に120か国へ影響を及ぼしてきた。この分野に関して我が国は、世界で歳入に対する割合では上位にいる。また、シリア人をはじめとして400万人以上の避難民に住居の提供を続けている。公平な平和の政策により得ることのできる戦利品は、平和であり、敗者は存在しないものであるということを声を大にして主張する。」と話した。

■エルドアン大統領はまた、以下のように続けた。

「耐えまぬ努力は世界中の賞賛を得ることができている。ウクライナの穀物輸出に向けたイスタンブル合意への貢献、捕虜交換はそれぞれ具体的な成功例である。目標は、勢いを落とさないことと共に、一刻も早く流れる血を止めることである。トルコとして、架け橋になることをさらに進めていく。 シルクロードの再現に尽力する。(欧州からトルコ、ジョージア、アゼルバイジャン、カザフスタンを経由して中国とつなぐ)「中央回廊」構築を主導すると共に、バクー、トビリシ、カルスを結ぶ鉄道網をこれまで以上に重要視する。」

■次々に重要な会談

エルドアン大統領はサミットの中でカザフスタン首都アスタナにて、ベラルーシのルカシェンコ大統領と会見した。

エルドアン大統領は、ルカシェンコ大統領との会談ののち、サミットの会場となった大統領官邸にてベトナムのボー・ティ・アイン・スアン国家副主席と会談した。


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翻訳者:章由実
記事ID:54240