シリア:シリア北東部でトルコ軍によるクルド人勢力の経済拠点への攻撃が継続

2022年11月25日付 al-Quds al-Arabi 紙

■トルコ軍はクルド人勢力の経済資源、特にシリア北東部の石油資源を攻撃する戦略を追求

【ダマスカス:本紙】

トルコの砲兵隊は金曜の朝、同国政府による「修正主義」戦略の一環として、シリア北東部のハサカ県でクルド人部隊の支配下に置かれている複数の村に対する攻撃を6日連続で実行した。これらの攻撃はクルド人勢力に属する経済資源および石油施設を標的とすることによって構成された。また、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は金曜日、自国の南側国境に沿って「西から東にわたる安全保障ベルト」を設置することを目指すと明らかにした。

一方シリア民主軍(SDF)のマズルーム・アブディー最高司令官は、トルコ軍による地上作戦がSDFの支配域内で敢行された場合、イスラーム国の再興が起こるだろうと警鐘を鳴らした。またこの発言は、欧州連合(EU)がイラクとシリアにおける緊張化の緩和を呼びかけたことと時を一にした。

トルコ大統領が言及した地域には事実上、SDF(構成員の大半をクルド人が占める)が、米国による支援のもとで2015年にイスラーム国から奪取したコバニ市(アイン・アラブ)が含まれることとなる。同市は、2019年以来シリア領内の対トルコ国境地帯に展開されているトルコ軍による支配を逃れた最後の地域である。

シリア人権監視団は、昨日金曜日のシリア北部では、穏やかな夜に引き続き比較的穏健な状態が続いたと述べた。同組織はAFP通信に対し、トルコによる砲撃がハサカ県(シリア北東部)でのみ再開されたと付言しつつも、これによる犠牲者については言及しなかった。

(後略)


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翻訳者:萩野穂高
記事ID:54533