アサドはエルドアンの提案を拒否?ロイター通信

2022年12月03日付 Cumhuriyet 紙


ロイター通信は、シリアのバッシャール・アサド大統領が、公正発展党のエルドアン大統領との会見を拒否していると報じた。ロイターへ情報を提供したシリアに近い情報筋は、「なぜ、エルドアンに対して無条件で勝利を与えなくてはならないのか。選挙の前にはどのような接近もありえない」と述べた。

先月、エジプトのスィースィー大統領と握手した一週間後にシリアに関しても発言をした公正発展党のエルドアン大統領は、シリアとの関係改善の可能性に言及し、「政治において憤りは禁物だ」と述べた。エルドアン大統領のスィースィー大統領との握手やアサド大統領との会見へのゴーサインは、非難を生み、政界を揺るがしている。

イギリスの通信社ロイターは、シリアのアサド大統領がエルドアン大統領との会見を拒否したと報道した。

シリア政府は、この会見をエルドアンが「選挙運動」として利用すると考えており、情報筋は、シリア側が「なぜ、選挙にただで勝たせなければいけないのだ?」と述べたと報じた。

シリアのこの件に詳しい3つの情報筋がロイターに明らかにしたことによれば、アサド大統領は、ロシアのウラジミール・プーチン大統領と一緒にエルドアン大統領に会う3者首脳会談の提案を拒否した。

情報筋は、シリアが、こうした会談が翌年行われる選挙を前にエルドアン大統領の支持を高めると考えているという。

■ 「エルドアンになぜ、無条件で選挙に勝たせるのか」

情報筋の一つは、「エルドアンになぜ、無条件で選挙に勝たせるのか。選挙の前にはどのような歩み寄りもありえない」と述べ、シリアが外務大臣らによる会談の構想も否定したと付け加えた。

外交筋の情報源は、シリアが「具体的なものをでてこない場合、こうした会談は効果がない見ており、現在まで(シリア側が)要求しているのはトルコ軍の完全撤退である」と述べた。

■「ロシアもこうしたことから利益を得るだろう」

この問題に関するトルコの取り組みについてよく知るある情報筋は、「そう遠くない将来に」アサド大統領とエルドアン大統領の会談はありえるだろうと述べた。

情報筋は、「プーチン大統領は、逐次そのための準備を進めている。シリアにおいて大きな変革のきっかけとなり、トルコへも非常に良い影響をもたらすだろう。ロシアもこうしたことから利益を得る。様々な分野で緊張があるわけだから」と話した。


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翻訳者:関颯太
記事ID:54569