イスラエル:ネタニヤフ首相、最高裁の判断を受け内相兼保健相を罷免

2023年01月23日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ネタニヤフ首相は最高裁判所の「シャス党党首の任命取り消し」判断を受け入れ、彼を内相兼保健相から解任する

【ナザレ:本紙:ワディーウ・アワーウダ】

イスラエルの最高裁判所の決定から5日後、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、彼の最も重要な政治的盟友であるユダヤ教超正統派(ハレーディー:複ハレーディーム)「シャス党」の党首、アリエ・デリ内相兼保健相の罷免に踏み切った。

シャス党のデリ党首は、記者たちが閣議室から退席するまで待っていたため、裁判で脱税と詐欺の有罪判決を受けたことを理由に最高裁判所が大臣就任の取り消しを決定したにも関わらず、毎週の定例閣議に参加した。そして閣議終了間際に、これがネタニヤフ政権の大臣として最後の参加であることが明らかになった。最高裁判所が彼に下した非常に厳しい判断により、彼は二度と大臣の座に戻ることはないようだ。

ネタニヤフ首相は、定例閣議の最後に読み上げた解任通知書で、「最高裁判所の残念な決定は、シャス党の党首に大臣を任せたいという民意を無視したものだ」と批判した。

ネタニヤフ首相はデリ大臣に訃報を知らせるかのように解任を通告した。デリ氏の功績をたたえ、彼の豊富な知恵と経験を強調して、「デリ氏が今後も公職に就けるよう」あらゆる法的手段を模索することを約束した。しかし、それをどう行なうかについては言及しなかった。法律の専門家の多くは、裁判所の決定を踏まえるとデリ氏が政界の高官であり続けることは極めて難しいと考えている。

(後略)


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翻訳者:杉浦駿
記事ID:54874