地震被害者向け、救援物資案内

2023年02月08日付 Hurriyet 紙
地震被災地からの映像にトルコ全土が嘆いている。全国民が団結するために意気込み、何かしようと努めている。しかし、どこへ援助をすればいいのか。本紙はこの疑問の答えを追求した。我々の派遣記者はボランティアと共に支援物資を仕分けし、車両へ運んだ。支援物資を積んだ長距離トレーラーを被災地へ送り出した。

カフラマンマラシュを震源とするマグニチュード7.7と7.6の2つの地震の直後、多くの自治体が物流センターを設置し、救援物資を集め始めた。その中でも最大のものはイスタンブル広域市によって、イェニカプのカディル・トプバシュ展覧センターに設置された。何千人もの人々から寄せられた救援物資はボランティアの手によって仕分けられ、梱包された。長距離トレーラーに積まれた物資は、災害緊急事態対策庁(AFAD)の指揮の下、被災地に迅速に発送された。

■自治体で支援物資が集められている

イスタンブル広域市に加え、各区の自治体でも支援物資収集センターを設置した。いくつかの区自治体では、街区長の事務所が物流センターとなっている。シシリ区は市民に援助を呼びかけ、市庁舎で救援物資を集めると発表した。

■仕分けと梱包

数千人の市民が支援物資を手に区庁舎へ押しかけた。支援物資を持ってきた人々は、仕分けや梱包も手伝った。一方では救援物資を仕訳ける人々、他方では梱包する人々…。何時間もの間、息もつかずに、文句も言わずに働いている。我々もそこへ行って、彼らに混ざった。写真を撮り、救援物資の仕分けを手伝っている。

■トラックへの積み込み

合間に一杯になった長距離トレーラーの代わりに新しい長距離トレーラーがやって来て、救援物資は再びボランティアの手で運ばれている。救援物資が積まれた長距離トレーラーはその後、AFADの指揮の下、被災者への配布に向け出発した。

■物資は新品でなければならない

被災地では救援者達は時間と闘っている。そのため、救援物資は迅速に送られる必要がある。中古品や状態の悪い物資の選別の間、多くの時間が失われている。そのため寄付する際には、新品が選ばれる。これは救援物資が衛生的ですぐに利用できるという観点で、非常に重要である。

■イスタンブルで救援物資が集められている箇所

・アルナヴトキョイ:アルナヴトキョイ屋内スポーツホール
・アヴジュラル:フィリズキョイ・アタテュルク・スタジアム
・バウジュラル:バウジュラル・ユースセンター
・バフチェリエヴレル:会議・結婚式場
・バクルキョイ:アタテュルク・スポーツ・ライフセンター・スポーツホール
・バイラムパシャ:セミフ・エルデン・スポーツセンター
・ベシクタシュ:ムスタファ・ケマル・センター
・ベイリクデュズ:パザル・イスタンブル
・ビュユクチェクメジェ:自治体サービスセンター
・チェクメキョイ:アドナン・メンデレス文化センター
・エセンレル:テクスティルケント・E入口
・エセンユルト:文化センター
・エユプスルタン:エユプスルタン文化芸術センター/ギョクテュルク文化センター/エユプスルタン自治体のべヤズマサ/ホワイトヒルショッピングセンター
・ファティフ:トプカプ災害援助テント
・ガズィオスマンパシャ:ガズィオスマンパシャ自治体プール/スポーツセンター
・ギュンギョレン:ギュンギョレンスポーツセンター/キョイチ・スポーツセンター駐車場
・カドゥキョイ:市庁舎/婚姻登記所
・キャウトハーネ:キャウトハーネ結婚式場/文化センター
・カルタル:カルタル・エコロジックパザル
・マルテペ:ヤルチュン・クズライ・スポーツセンター/テュルカン・サイラン文化センター
・ペンディク:自治体機関
・サンジャクテペ:ネジュメッティン・エクバカン教授複合施設/カディル・トプバシュ文化センター
・サルエル:アヤズアア・ラウフ・デンクタシュ文化センター/フェラヘブレル公共事業総局/主要サービス棟
・シリヴリ:ヤシャル・ケマル展示場
・スルタンベイリ:スルタンベイリスポーツセンター/市広場
・スルタンガズィ:オズデミル・バイラクタル文化センター
・シシリ:市庁舎サービス棟
・トゥズラ:AFADトゥズラ危機管理センター
・ウムラニエ:自治体屋内市場エリア
・ゼイティンブルヌ:自治体工房・ガレージ管理局
 
■募金はどのように行われているか

市民は携帯電話でも被災地に寄付することが出来る。このため、あらゆる通信事業者の通信から、1866に「DEPREM」と入力してSMSが送信されると、20TLがAFADの口座へ振り込まれる。AFADへも寄付は可能だ。AFADの銀行口座情報はインターネットのホームページから確認することが出来る。

■郵便・電信局(PTT)から被災地へ貨物を無償で輸送

PTTは「地震の傷をみんなで包む」をスローガンに、市民の個人的な救援物資を無償で被災地へ送ることを発表した。PTTのソーシャルメディアのアカウントから行われた発表は、「PTTはあなたの個人的な救援物資を被災地へ無償でお届けします」と題して行われた。

■赤ちゃん用おむつ、冬用防寒具

発表では、電気ストーブ、女性・男性・子供用の各種冬用衣服、赤ちゃん用おむつ、個人用衛生用品、離乳食、モバイル充電器、ブランケット、枕、毛布、寝袋、湯沸かし器、カイロ、お茶、コーヒー、缶詰、乾物、フライパン、使い捨て皿、カップ、フォーク、スプーンのような個別救援物資を被災地へ無償で輸送されることが明らかにされた。PTTは、救援物資は新品、または未使用であるべきだと市民に注意を促した。

■需要に応じてリストは更新されている

カドゥキョイ市自治体は開始した支援キャンペーンの中で、被災地から寄せられた要求に応じて必要な物資のリストを更新し、ソーシャルメディアアカウントで発表している。カドゥキョイ市民は、支援活動の中で救援物資を市庁舎、婚姻事務所、街区長事務所、文化センターなどに届けている。長距離トレーラー20台分の支援物資が被災地に到着した。

■マーケットの棚は空っぽに

市民は、必要物資リストの冒頭に書かれている離乳食やビタミン・プレバイオティクス繊維を含む食品を被災地へ送るため、マーケットへ押しかけた。多くのマーケットの棚でこれらの製品は売り切れとなった。また、布製品を生産している工場ではフリースやブランケットなどの製品も売り切れたという情報がソーシャルメディアであがった。イスタンブルのタフタカレの小売店主もモバイル充電器を充電して、被災地へ送り始めた。


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翻訳者:伊永勇人
記事ID:54960