【ISNA】火曜日（5月9日）に「イスラム開発協力会議」（D8会議〔*〕）に出席するため、使節団を伴いテヘランからインドネシアへ発ったイランのマフムード・アフマディーネジャード大統領は、訪問初日の昨日、スシロ・バンバン・ユドヨノ・インドネシア共和国大統領の公式の歓迎を受けた。
〔＊訳注：DはDevelopingの略で、8カ国（エジプト、バングラデシュ、インドネシア、イラン、ナイジェリア、マレーシア、パキスタン、トルコ）による経済・通商問題をテーマとした会議。1997年にトルコのイニシアティヴで発足した。〕
5日間の予定でインドネシアを訪れたマフムード・アフマディーネジャード大統領は、3日後には要人との会見に加え、同国を代表する人々や大学生らが参加する集会で講演を行う。大統領に対する歓迎式典の後、イランとインドネシア両国の大統領は個別会談を開き、話し合いを行った。
アフマディーネジャード大統領はまた、5月13日の土曜日にD8会議に出席するため、同国のバリ島へ出発する予定である。現在D8の議長国はイランだが、今回の会議から議長国が2年間つまり2007年末までの予定でインドネシアに移行する。
ところで、ISNAの報道によると、アフマディーネジャード大統領のインドネシア訪問中、イランとインドネシア両国間の協力に関する6つの諒解覚書（MoU）が、両国の政府当局者の手により署名された。これらのMoUは、イランの外務相、情報通信相、石油省次官、外務省次官と、インドネシア側の一部の当該当局者との間で交わされたものである。
また記者会見に臨んだ大統領は、自らの書簡に対するアメリカの反応を待っているとした上で、「書簡に返答がなくても失望しない」と述べた。大統領はインドネシア人記者の「ブッシュ大統領が返答をしなければ不快に思うかどうか」との質問に対して、「我々は書簡を送り、重要な問題を提示した。あとはアメリカからの反応を待つだけである」と答えた。
● インドネシア、緊張緩和にむけて支援
スシロ・バンバン・ユドヨノ・インドネシア共和国大統領もイラン大統領と使節団のインドネシア訪問に歓迎の意を表明し「本日我々は二国間関係を再確認することができた。両国間の協議では今後の二国間関係の向上につながるような意見交換がなされた」と述べた。
インドネシア共和国大統領はイランの核問題について言及し、「我々も、その他の諸国と同様に、イランとIAEAの交渉のあり方を懸念している」とした上で、「我々もイランと考えを同じくしている。この問題の新たな解決方法を見つけるべきだと確信している」と述べた。インドネシア大統領は、「イランの核問題は正式の外交ルートを通じて、緊張を生むことなく解決されるべきだとインドネシアは考えている」と述べ、さらに次のように続けた。「我々はイランとIAEAの協議を歓迎する。もし緊張緩和のために、インドネシアに何かできることがあるのであれば、協力の用意があるということを表明することもあろう」。
● インドネシア、イランの核活動を支持
またインドネシア共和国大統領はアフマディーネジャード大統領との個別会談の中で、イランの核エネルギー平和利用の権利に対するインドネシアの支持を強調し、経済、貿易、政治、文化、及び国際問題における協力の各分野でのインドネシア・イラン両国の関係拡大を要請した。インドネシア共和国大統領はまた、「私は核エネルギーの平和的利用についてのアフマディーネジャード大統領の説明に注意深く耳を傾けたところ、同大統領の姿勢が極めて正しい論理に従っているということがわかった」と強調した。
ユドヨノ大統領はまた、さまざまな分野における両国の極めて強固で建設的な協力関係について述べ、アフマディーネジャード大統領のジャカルタ訪問がエネルギーや科学技術、その他の関心分野での相互関係の強化へとつながることに、期待を表明した。インドネシア共和国大統領は同様に、インドネシア政府領事業務の簡素化について触れ、「外交及び公用旅券の所有者は査証が不要であり、また一般旅券の所有者であるイラン市民も、インドネシア入国時に査証を取得できる」と述べた。
この会談でアフマディネジャード大統領も、相互の関係の拡大、イスラーム世界への影響、及び地域・国際問題に対する両国の協力には、多くのポテンシャルや機会が存在するとした上で、両国の文化的、政治的、経済的関心がイラン、インドネシア両国民を互いに結びつけてきたと述べた。
URL: http://www.sharghnewspaper.com/850221/html/iran.htm#s410406
（翻訳者：村上遥）
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