オズゲンテュルクの目的は、トルコのEU加盟プロセスにおいて、トルコおよびトルコ人についての考えをヨーロッパ人監督たちが示すこと、トルコ人監督の方は、トルコ社会がヨーロッパへと向かっていく道のりに関しユーモアや痛み、愛情をもって物語ること、である。その結果、トルコおよびヨーロッパの監督が、同じテーマについて、20ほどの短編映画を並べ、面白い映画が出来上がることになるだろう。そして、ヨーロッパ人監督が、我々について我々に向けて語るとき、それは彼ら自身についても語ることになるのだ。
オズゲンテュルクは、何ヶ月にも渡って監督たちと連絡を取り続けている。監督という監督が彼から連絡を受けた。; ペドロ・アルモドヴァル、ラース・フォン・トリアー、ベルトラン・タヴェルニエ、アキ・カウリスマキ、ニール・ジョーダン、ピーター・グリーナウェイ、ヴィム・ヴェンダース、ドリス・デリエ、ベルナルド・ベルトリッチ、ナンニ・モレッティ、マイケル・ウィンターボトム、ケン・ローチ、マイク・リー、ヴェルナー・ヘルツォーク、ルーカス・ムーディソン、クレール・ドニ、アトム・エゴヤン、ロベール・ゲディギアン、エミール・クストリッツァらの監督である。
アリ・オズゲンテュルクが連絡を取った監督のうち、ベルトリッチは健康問題のため、ラース・フォン・トリアーについては自身のプロジェクトへの参加を優先させたため、参加できないとのことである。他の監督らとは、極めて前向きな雰囲気で進んでいる。
オズゲンテュルクは監督たちに、映画プロジェクトについて参考のため、以下のような質問を送った。「明日の朝、トルコ人がEUに加盟するとしたら、その10年後、EU内部の動き、国際関係にどのような変化が起きるでしょうか?」、「日常生活はどう変わるでしょうか?」、「互いに結合するでしょうか?‘融和のプロセス’が始まるのか、あるいは敵対関係が増すのでしょうか?」、「‘(ヨーロッパの)対極に位置する者’と自らを見なすイスラーム過激派のテロの脅威は減少するでしょうか?」、「トルコ人がEUに参加することは、EUの運営、そしてEUがグローバルな勢力となることの助けとなるでしょうか?」、「EUの人々は、トルコがEUに加盟することを恐れているのでしょうか?加盟に反対しているのでしょうか?そうだとすれば、それは何故でしょうか?」等の質問である。
アリ・オズゲンテュルクは、トルコ人監督との接触はまだ始めていない。呼びかけを行う予定のトルコ人監督は、国際的に評価を受ける人物となる予定だ。2007年のカンヌ映画祭への出品を目指すこの映画が、チケット窓口で大きな関心を呼ぶことになるとオズゲンテュルクは確信している。また、彼によれば、この映画は、EU加盟交渉を行うトルコにとって非常に重要だという。計画の現時点における最大の難問は、映画を支援する団体組織を探すことである。トルコには映画を支える潜在力があると考えるオズゲンテュルクは、ヨーロッパの団体組織には接触していない。オズゲンテュルクは、「映画への出資者は、非常に重要な歴史的任務を獲得することになります。」と述べ、映画への支援を期待している。
URL: http://www.radikal.com.tr/haber.php?haberno=189596
(翻訳者:高田利彦)
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