2006-06-25  イラク首相、国民和解イニシアチブを発表(サバーフ・ジャディード紙)

■ 国民和解イニシアチブ発表

2006年06月25日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面

【バグダード:本紙】

 就任以来、ヌーリー・アル=マーリキー首相は、国民和解というテーマを結晶化するために誠意ある、真剣な歩みを続け、ついにそれを実現させた。この重大な達成は国の将来と現状に大きな影響を及ぼすだろう。

 イラク政界では集中的な連絡が交わされたが、その動力となったのがマーリキー首相だった。このイニシアチブとその主要な項目の成果をまとめるために首相は各方面と接触を続け、国全体に安定と治安を取り戻すことを目標とする挙国一致政府の建設を目指した。愛国精神と国の未来を築く意志を証明したいと願う全ての者に対し、対話の扉は開かれた。

 そして昨日、マーリキー首相は「国民対話と国民和解のためのイニシアチブ」を発表した。このイニシアチブの主要点は、「戦争犯罪とテロ犯罪以外の犯罪者への恩赦」「バアス党排除手続きの見直し」「各派民兵の解体」「政治プロセスに参加してこなかった勢力との対話」の4点に集約される。〔訳注:イニシアチブ全文の翻訳については、「アラビア語新聞 その他」をご覧ください〕

 このイニシアチブに対し、各議会内会派の議員からは即座に歓迎の声が上がった。

 また注目すべきことに、マーリキー首相はイニシアチブの項目を読み上げる際、再建を望む者には握手の手を差し伸べ、緑のオリーブの枝を差し出すが、戦闘に固執するものには法の手が及ぶだろうと指摘した。

 さらに首相は、この国民和解の計画に基づいて、複数の組織が政治プロセスに参加するとの報告を受けたことを明らかにした。
 このことは、イラク議会メンバーに国民和解計画を公表した後、首相が開いた記者会見の席で明らかにされた。首相は、「いくつかのテロ組織は国民和解文書に不満を抱いているが、この和解計画に基づいて、イラク国内での暴力停止のために、政治プロセスに参加すると伝えてきた組織もある」と語ったが、それらの組織や政治プロセスへの参加のあり方についての詳細は明かさなかった。

 一方、バアス党排除法に関して首相は、「バアス党排除法の見直しは、憲法に則って行われ、イラク人の血に手を染めていないおよそ9割のバアス党員を政治の場に参加させることになるだろう」と述べた。

URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/sabahjadid/060625sabahjadid_ky.mht

(翻訳者:山本薫)

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