2006-09-13  武装勢力、在シリア・アメリカ大使館襲撃(アル・アハラーム紙)

■ ダマスカスのアメリカ大使館爆破を目的としたテロリストの攻撃を阻止
■ テロ実行犯3名、シリア人警備員1名死亡、市民12人負傷、アメリカ側に被害なし
■ ホワイトハウス、シリアを賞賛、対テロ戦の同盟者となるよう希望

2006年09月13日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【ダマスカス:アイマン・マフディー、ワシントン:諸通信社】

 昨日朝、シリア治安部隊はダマスカスにあるアメリカ大使館の爆破を目的とした4人の武装テロリストの攻撃を阻止した。
その攻撃で少なくとも武装勢力のうち3人が死亡、4人目が負傷、シリア人警備員1名が死亡、他1名負傷、加えて市民11人が負傷したが、アメリカ大使館の外交官には被害が出なかった。

 シリア内務省の発表では、マシンガン、手榴弾、迫撃砲で武装した武装集団は、攻撃のために二台の車を使用、一台目に乗り込み、二台目にはガスボンベを積み込んで、それをダマスカスのローダ地区にあるアメリカ大使館を爆破する目的で、大使館の門に前に止めたという。

同発表によれば、アメリカ大使館の警護に当たっていた対テロ部隊が、宗教的なスローガンを繰り返すテロリスト達と交戦し、そのうちの3名を殺害、4人目を負傷させた。
同様に対テロ部隊が車に仕掛けられた爆発物と時限装置を取り外し、シリア治安当局はアメリカ大使館一帯を閉鎖したが、その地域には活動中のシリア治安機関の建物や他の大使館の建物も含まれている。
目撃者によれば、地区ではシリア部隊、武装勢力双方の間で激しい銃撃戦が行なわれた。

同事件は、9月11日にワシントンとニューヨークを襲ったテロの5周年式典から一日も経たないうちに起きたものである。
シリアのバッサーム・アブドゥルマジード内務大臣は同攻撃を「テロ行為」だと評したうえで、「治安部隊は状況を制圧した」と語った。そして事実関係を知るための捜査が進行中である、と付け加えた。

 在シリアのピーター・フォード英国大使はCNNに対し、攻撃はアル=カーイダの手口とは似ていないと語り、「小規模なグループが行なったものと見られる」と述べた。

 ワシントンではホワイトハウスのトニー・スノー報道官が、「合衆国はシリア政府がアメリカ大使館襲撃犯の捜査を行なっていることに感謝する」と明言し、「米政府はシリアが同盟国となり、テロとの戦いを選択する事を望んでいる」と付け加えた。
一方でライス国務長官は、カナダのピーター・マッケイ外相との共同記者会見で、攻撃を阻止したシリア治安組織を賞賛しつつ、「攻撃の背後関係を特定するのは時期尚早だ」と述べた。

URL: http://www.tufs.ac.jp/common/prmeis/data/ahram/060913ahram_kt.mht

(翻訳者:平寛多朗)

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