エルサレムの商人らは、自分たちの街の占領を機とする祝祭への参加のイスラエルの要求を満たすことを拒否
2013年06月07日付 al-Hayat 紙

■エルサレムの商人、イスラエルによる故郷エルサレム占領記念祝賀行事への参加要請を拒否

2013年6月7日『アル=ハヤート』

【被占領地エルサレム:本紙】

被占領地エルサレムのパレスチナ人商人は、イスラエル・エルサレム市当局による、旧市街での祝祭期間中は夜も店を開けるようにとの指示に従うことを拒否した。あと5日を残す祝祭はいわゆる「エルサレム統一」を記念する行事だが、パレスチナ人側はこれを「1967年のエルサレム占領」と呼んでいる。

イスラエルのエルサレム市長ニル・バルカト氏は、おととい(5日)の夜旧市街のヤーファ門にて、市当局が「光の祭典」と命名した祝祭の開催を宣言してあいさつし、祝祭は1週間続くと述べた。エルサレム市が主催して5年目の今年(2013年)の祝祭では、石造りの古い家屋に光をちりばめる特殊な設計に基づく旧市街のライトアップ企画が組まれている。同様に、エルサレム旧市街の古い路上では、古代ローマ兵、道化師、新郎新婦などの衣装の参加者たちによるパレードが行われ、またイスラエルのアーティストが光と映像を駆使した踊りや演劇を披露する。世界のさまざまな場所のアーティストらが祝祭への参加招待状を受けとっており、招待状にはエルサレムの占領に関するいかなる言及もない。エルサレム市当局はヤーファ門の入り口に巨大な芸術オブジェを陳列し、虹色のアーチ状のモニュメントを設置した。

市当局は、大半がパレスチナ人の商店主たちに対して夜も店を開けるように要請したが、彼らは返答を拒否した。ある店主は「イスラエル人たちが、われわれに対する勝利とわれわれの街を占領したのを祝うことに、われわれは決して加わらない」と述べた。

同様に、イースタン・オーソドックス・エルサレム総主教座は、市当局が芸術オブジェを陳列するに際していかなる教会の土地・付属物を使うことも許さなかった。総主教座スポークスマンのイーサー・ムスリフ氏は「この祝祭行事は聖地エルサレムの本当の姿を表していない」と述べた。一方、数十人のパレスチナ人が昨日(6日)ダマスカス門の前で、祝祭に抗議してデモを行った。

他方「神殿再興運動」に関係するユダヤ教徒側の諸組織および諸団体は、昨日そのメンバーたちに対して、アル=アクサー・モスク構内へのすべての入り口周辺に集まって練り歩くよう呼びかけた。この日はムスリムの祭日(ムハンマドの夜の旅と昇天の日)にあたっており、そのためイスラエル警察はユダヤ教徒が「神殿の丘」と呼ぶ同モスク構内へ立ち入らないようにとの声明を発表した。ユダヤ人たちへの呼びかけが発せられたのはその警察発表の後のことだった。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:30264 )