レバノン:イスラエルの攻撃で民間人14人が負傷…ヒズブッラーの役割とは(2)
2024年04月27日付 al-Mudun 紙


■レバノン南部スリッビーナ村で民間人14人が負傷
■エルサレム・ポスト:ヒズブッラーは巨大すぎて失敗できない

【本紙】

「巨大すぎて失敗できない」

『エルサレム・ポスト』紙は、ヒズブッラーが複数のミサイルや爆弾、そして無人機からなる「巨大な武器庫」を所有していると指摘し、同組織は地域でのイランの重要な代理勢力として、「巨大すぎて失敗できない」と説明したうえで、「イランは同組織の破壊を危惧し、これを紛争に巻き込むコストを背負えない」と付言したレポートを報じた。他方でイランはヒズブッラーが、永久にイスラエルの頭上に吊るされたダモクレスの剣であり続け、イスラエルを威嚇し続けはすれども制圧はしないことを望んでいる。また同レポートは、イランがヒズブッラーをイスラエル国境に留まらせた場合に、そこには限定的だが恒常的な交戦が行われ、そしてそれはおそらくイランの利益になるだろうと指摘しつつ、このことはジレンマを示しているとの見解を示した。そして、「実際に、イラン政府は罰を受けることなく永久に様々な戦線でイスラエルを攻撃したいと考えており、これの背景には、イスラエルを少しずつ弱体化させるという前提がある」と付言した。

同レポートによると、イスラエルがラファ地区に対して軍事作戦を開始するまで、イランは「ヒズブッラー」の備蓄品を合理的に利用できるようにしておきたいという。これは、ヒズブッラーをイスラエルのいかなる軍事作戦に対する抑止として使うということで、イランはイスラエルに対して二正面で開戦をするという選択肢を常に持っていたいためである。そして同レポートは、「抑止力」が機能するのは力が存在し続ける場合だけで、したがって弱さが抑止力の効果を弱めると伝え、「そのため、ヒズブッラーはイランが望む役割を全うできるようにすべく、その地位を強固に保たなくてはならない」と付言した。

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( 翻訳者:大森耀太 )
( 記事ID:57780 )