変化の時期と爆弾事件との関係(9-41-3-2,4-1)
2013年10月20日付 The Voice 紙

ミャンマーで初めての東南アジア競技会(SEA Games)開催の一月ほど前、変容の時代の指導者であるテインセイン大統領が、毎年順番に回ってくるアセアン議長国を引き受けてから数日で、ヤンゴン、マンダレー、ザガイン、タウングーなどの都市で爆発事件が連続でといえるほど発生しており、民間の安全に対して責任を負っている軍安全組織、情報部などの調査網の能力が明らかに落ちているとヤンゴン住民らが語った。
「ミャンマーの警察は諸外国と比べて、近代的な情報収集機材や技術がまだまだ必要である。諸外国では人口400人につき警察官1人の割合で存在するが、ミャンマーでは800人につき1人くらいの割合であると内務省副大臣チョーザンミン准将が民族代表院で認めた。国家の安全のため、政府が現在の警察に情報収集機材が使えるよう必ず援助しなければいけない」と民族代表院議員ウー・ポンミンアウンが本誌に語った。
以前の国軍情報部の完全解体以降、ミャンマー各地で発生してきた爆発事件において罪を犯した犯人は少数民族武装組織、反対勢力だと国営メディアでたびたび発表された。
ミャンマー各地で10月9日から17日の1週間あまりの間で爆弾が9つ爆発していて、その爆発事件の内10月14日夜にヤンゴン市のトレーダーズホテル9階で発生した爆発事件のニュースはミャンマー全体に驚きをもたらした。50日間開催される東南アジア競技会およびアセアン会議に訪れる政府首脳陣、外交使節、アスリートらにとって心配事をもたらしているだけでなく、煙が止まった工場と例えられるような客数の伸びない旅行業を脅かしている。
「ミャンマーの印象を悪くするようにやっているのだと私たちは思う。東南アジア競技会が近づき、アセアン議長国となり、残りの(爆弾)事件も発生したとなれば、人々を更に動揺させるため爆発させたと言うより人々に恐怖心を抱かせるようなものである。火薬によっては少量で強力な爆発となることもある。以前ほど爆弾をつくることはあまり難しくはない。何も知らない人に、そこに着いたらこのボタンを押して置いてきなさいと言ってやらせることもできる」と大統領報道官ウー・イェトゥッが言った。
トレーダーズホテル爆発事件のため、他のホテルでも部屋を事前予約した人たちの一部がキャンセルしたので、この問題はホテル産業にとってとても大きな問題となる可能性があるとRuby Land Tourism Service事業主のウー・エーチョーが10月15日ヤンゴン市のパンダホテルで行われた記者会見で述べた。
ヤンゴンおよびマンダレー市での爆弾の発見、爆発に関連して、今より強力な爆弾を使用して爆発させることも可能だが、手製の地雷が爆発したことも含めて考えなければならないこと、人で賑わう場所である大きい市場や車の停留所などの場所で爆発したら人々をまとめて死亡させることができるが、爆破犯らがそうしなかったということは考えなければならない点であることをアロン郡区警察の巡査部長が言った。
マンダレー市には未登録のバイクがかなりあるので、バイクに爆弾を装備してゼージョーやマンダレー総合病院の敷地内など人で賑わう場所で爆発させたら、最近爆弾が仕掛けられた場所より人が死ぬ確率が増えるだろうと知りながらも、被害が少ない場所を爆破犯らが標的にしているということは、どのような意図があるのか推察するのは難しいことであるとマンダレーのバイク販売業者コー・サネートゥンが言った。
「トレーダーズホテルの場合、バスルームに(爆弾を)置いた。ザガインのシュエピェソンホテルであれば、朝食の時間だと客にも被害を与えられる。今、夜誰もいない時間の爆発ならば、人々に被害を与えたいという意図はない」と警察幹部が言った。
爆発は、国民を驚かせて不安にさせることをわざと意図して行なったので、国民はその罠にかからないようにしてほしい旨、国民民主連盟アウンサンスーチー議長が国民代表院でのメディアとの会合時に述べた。
複数政党制民主主義を実践しているので、色々なことを協議して最良の方法を実行しなければならないということを連邦連帯開発党の副議長ウー・テーウーが言った。
「爆弾を爆発させた組織は当然爆弾に近い組織である。調べればどこの爆弾かわかるはずだ」と加えて言った。
ヤンゴン市アロン郡区のWestern Park Ruby レストランに爆弾を仕掛け、トレーダーズホテルで爆弾を爆発させたと考えられている26歳のソーミンルインを10月15日午前にタトン県ビーリン~ナッチー間の道路で逮捕したところ、ソーミンルィンはKNU(カレン民族同盟)の者であり、爆発もKNUに関係していることが一部の国際報道機関のFacebookで明らかにされた。
政府とKNUの指導者が頻繁に連絡をとっており、全ての少数民族が全土停戦を目指している時にKNUはそのようなことはしない、とKNU第7旅団のゾーショー少佐も爆発事件に関して発表されている情報を否定した。
このような爆発事件に関し犯人を最も早く逮捕して取り調べをし、誰の仕業なのかを早く調べて明らかにしなければならないということをドー•アウンサンスーチーが言った。
「推測で考えてお互いに相手のせいにしていたら、緊張は高まり、起こるべきでないことも起きてしまう」とドー・アウンサンスーチーは言う。
爆発事件の発生と同時に多くの国民が仰天して、持ち主のいない疑わしい荷物、かばんを見つけたら、恐怖心を抱き、関係機関に通報することがより多くなってくる。このように爆弾と見なしうるものが多いので、多くの国民をさらに心配させている。
「以前は路線バスに乗ると、荷物を見つけたら腰掛けに座っている人が手伝って、持ってあげていた。今のように爆弾が爆発したことを聞いて以来、包みは全て疑ってみるようになった。通勤時間のバスの中で時限爆弾を見つけるのが早かったため時間が3分あるとしても、乗客全員降りて逃げられるとは思わない。特に混雑している特別車輌ではもっと状況が悪いだろう」と南オウッカラーパ郡区からヤンゴン中心部に通勤する25歳の女性が言った。
このように、国民が爆弾ではない物を関係機関に情報提供することに対して「国民の皆さんは、どんなものを見つけても心の中で疑っているなら、関係機関にすぐに知らせてください。絶対に触ったり開けたりしないでください。その周りをタイヤで覆ったり、土嚢で防いだりしください。私たちが遭遇するもう一つの困難は、一部の人が中身を調べたくなって安全のために貼られたテープの中に立ち入って調べることであり、外に出てもらうのがかなり大変なこともある。そのような行為は大変危険なので、規制区域から遠いところにいた方が余程良い」とアロン郡区ミョウマ警察署のウィンナイン警部が本誌に語った。
爆発事件に付随し、爆弾への恐怖心が生まれ、国民の情報提供によって調べに行ったが爆弾ではないものが見つかった。しかし国民がそのように目覚めたことはより素晴らしい兆候である。たまたま回収できた、まだ爆発していない爆弾の構造と、使用した火薬、信管、時限用の材料などを以前の爆発の過程と比較して分析している。以上のことを大統領報道官ウー•イェトゥッが言った。
目下のところ爆発は一部の国々と比べれば脅かし程度の状況でしかないので、外国人旅行客は過度に心配するほどではないが、現状より悪くなれば、国内治安に対して疑問が出されるだろう、とJMACE(日本ミャンマー文化経済交流協会)のビジネスコーディネーターであるウー•アウンウィンが本誌に語った。
このような国全域と都市における爆発事件発生に関して激しく非難し、政治問題を解決する際に政治的方法でのみ解決するべきであるということ、そしてこのようなテロ行為には反対し排除していくということを、88世代ピース&オープン・ソサエティが10月15日に声明を発表した。
ミャンマーのより良い民主主義のために改革を行っている中でのこのような爆発事件は、困難な憲法(を改正すること)と土着諸民族の平等のために奮闘する一連の政治行動に対するテロ行為だと考えられると88年学生組織の指導者ウー•ミャエーが言った。
「このような事件は政治過程を後退させる可能性がある」と同氏が加えて言った。
爆発事件はヤンゴン、ザガイン、タウングーなどの都市だけでなく、シャン州北部のナムカン郡にあるミョウレー・パゴダの前や、国道でも10月16日夜11時頃に1度爆発があり、17日の朝7時と7時半に爆弾2つが爆発したので、郡開発委員会職員の男性1人が亡くなり、幼い子供1人と中国人男性1人が怪我を負った。
「1日だけで3つの爆弾を爆発させていったというのは恐ろしい。住民の心の中では安全がないように感じてしまう。店も閉まっていて、子供達も学校に通わせない」とナムカン市のウー•マウンシュエが言った。

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( 翻訳者:田崎巧 )
( 記事ID:333 )