ヤンゴン 5月15日
ミャンマーにおいて様々な職場のうち、建設現場における不慮の負傷、死亡事故が最も多く起こっていることが調査から分かったと、工場および労働者法律検査局の局長代理ウー・オウッカーテインが、オーキッドホテルにて5月14日午後2時に開かれた職場事故防止に関する記者会見で語った。
「すべての国で、建設現場における不慮の負傷、死亡事故が最も多いということは事実であるが、ミャンマーにおいては職場での不慮の事故がわりあい多いことが調査から分かった。職場での事故防止、つまり安全第一に対して事業主らの関心が薄いために、職場において負傷、死亡事故が頻発していることが見受けられ、そのうち建設現場においての負傷、死亡事故が最も多い」と同氏が続けて語った。
職場での事故防止と保健に関する知識が乏しいために、ミャンマーでは2014年4月に職場における不慮の負傷、死亡事故が計63件起こり、その内訳は火災事故42件、溺死事故8件、感電死事故5件、転落死事故7件、窒息死事故1件であったことが事故記録から分かった。
「安全という言葉がミャンマーではほとんど意識されていないことが職場における調査によって明らかになった。工場や建設現場において安全第一という標語の実践や理解がないために、起こるべきでない不慮の負傷、死亡事故が起きてしまう」と、Global Enchanting Education Centreが主催した上述の職場事故防止に関する記者会見で上級指導員であるコー・アウンコーが語った。
職場において危険にさらされることなく仕事できるように、作業手順も含めた安全保護具の正しい使用方法、火災や高所作業時の事故を防止するための対策、化学物質などを安全に取り扱う方法、応急処置法といった内容を、シンガポールのカリキュラムにしたがいつつミャンマーの職場条件に合わせて教える教室を、労働・雇用・社会保障省の工場および労働者法律検査局と連携して、Global Enchanting Education Centreが開設し、建設作業員や工場労働者らを教育することを目指していると同氏が加えて語った。
「安全第一という標語は掲示しているが、大規模な建設現場でさえ、現場に労働者らのための安全保護具といったものは十分に用意されていない。小規模な事業ではより劣悪だ。労働者らは生活するのに手一杯で、危険性に目をむける余裕がない。ただお金を稼ぐためだけに働いている。請負業者も、事業主が規定した期日に間に合うように、既存の器具で労働者に仕事をさせなければならないため、毎日、危険と隣り合わせで労働者たちは仕事をしなければならない。事故が起きてから賠償金を支払うというのが、事業主たちのやり方になっている」と労働者派遣・請負業に15年以上携わるコー・ナインウーが明かした。
ヤンゴン管区域で2014年1月から4月27日までで、職場において不慮の事故のために46人が死亡し、2012年と2013年では職場における不慮の事故で200人以上が死亡、そのうち、感電死と転落死が最も多かったことがヤンゴン管区域警察への取材から分かった。
( 翻訳者:松浦 宇史 )
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