なぜエアアジアはQZ8501便が消えた42分後にようやく気象情報を取得した?
2015年01月04日付 Kompas 紙
2014年12月28日以降消息を絶った、インドネシア・エアアジア社が運航するPK-AXC機。
2014年12月28日以降消息を絶った、インドネシア・エアアジア社が運航するPK-AXC機。

ジャカルタ、kompas.com配信
運輸省は、エアアジアがQZ8051便の離陸する5時36分(西部インドネシア時間、以下同様)より前に気象情報を取得していなかったと発表した。ところが気象情報は飛行中の操縦士にとって大変に有用なものである。

奇妙なことに、QZ8501便が航空管制レーダーから消えた6時18分から42分経った7時になって、エアアジアは気象情報を取得している。

運輸省専門職員のハディ・M・ジュライド氏によれば、エアアジアが7時に気象情報を取得した動機として考えられるのは、事故機が管制レーダーから消えたことによる心理的プレッシャーがあったためではないかという。

「おそらくこれまでの間、エアアジアは気象情報の取得を怠っていて、それが違反と分かっていた。したがって、この事故が起こった際、エアアジアは即座に気象情報を取得したのだ」と同氏は2014年1月2日、ジャカルタの運輸省事務所にて述べた。

ハディ氏は、エアアジアが飛行機の離陸前に取得しなかったデータは気象についてのハードコピー(紙面に印刷されたデータ)だったと説明した。本来ならばエアアジアは気象・気候・地球物理学庁(BMKG、以下、気象庁)のウェブサイトからデータのソフトコピーを取得することが可能だった。そしてそのデータを印刷し操縦士に渡す義務があった、とハディ氏は続けた。

この事故について、運輸省は1週間の調査を行う。運輸省はすでにエアアジアのミスが立証された場合に際しての黄信号を出している。それどころか、路線運航許可ないしはエアアジアの営業許可取り消しに至る処分が待ち受けている。

これに先立って、運輸省はエアアジアのQZ8501便の連絡が途絶えるまでの驚くべき新事実を得ていた。どうやらエアアジアはQZ8501便の離陸前に、気象庁から気象情報を取得していなかったのだ。

「気象庁長官からイグナシウス・ジョナン運輸省大臣に宛てた報告書に基づくと、確かにエアアジアは離陸前に気象情報を取得していなかった」とハディ氏は述べた。

更に、エアアジアはQZ8501便がレーダーから消えたことが明らかになった後の7時に、ようやく気象庁から気象情報を取得したとハディ氏は説明した。

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( 翻訳者:北森理佐 )
( 記事ID:1215 )