明治維新150周年とベトナムの学者からの視角
2018年11月22日付 VietnamPlus 紙
現在の日本の一角
現在の日本の一角

 「ベトナムから見た明治維新150周年」が経済大学、人文社会科学大学、日越大学、早稲田大学の連携による国際シンポジウムの名である。
 シンポジウムは越日国交樹立45周年(1973年9月21日~2018年9月21日)、明治維新150周年、政府によるハノイ国家大学に関する法令制定25周年の節目に開催された。
 シンポジウムには梅田邦夫駐ベトナム社会主義共和国日本国特命全権大使、ハノイ大学副学長のグエン・ホン・ソン准教授、研究者、科学者、各政府機関の代表者、ベトナムにおける日本の企業や組織が参加した。
 シンポジウムは日本とベトナムの研究者、学者が、国際統合や開発の中の越日間の全面的な関係や、経済、文化の角度から明治維新の現在的意義に関する各々の研究結果を発表し議論する場となった。
 シンポジウムは明治維新における日本の経済、文化、社会の変化と、ベトナムを含むアジアの経済における明治維新の現代的意義への理解を深めるべく行われた。
 また、シンポジウムは明治維新150周年の現代的意義から見た国際統合や開発の中の越日の全面的な経済協力関係の現状に関する認識、理解を深めることにつながった。
 これは科学者、ハノイ大学、早稲田大学、その他の両国の大学や研究所の学者にとって学術ネットワーク構築の機会となった。
 シンポジウムは「日本の明治維新を見直す」と「明治維新の意義とベトナム経済の発展」二部で構成された。
 「日本の明治維新を見直す」については、各参加者の発表によって原因、背景、維新の機運を高め成功に導いた原動力が明らかにされた。
 日本の発展の歴史の中で、明治時代は重要な意義を持つと言える。維新によって、日本は工業化、近代化、アジア初の資本主義強国への道を邁進することができた。
 各代表者は、明治維新はその役割と歴史的意義から、現代日本の発展の歴史に欠かせない要素となっていると述べた。
 アジア地域において、維新の結果は他の国家にも大きな影響を与えた。少なからぬアジアの国々がこの島国に向かい、日本の発展の道に従おうとした。
 学者らは日本の社会科学界における様々な明治維新に関する評価に対してもコメントした。
また、学者らは明治維新と同時期のベトナムの発展との関連についても述べ、ベトナムでは改革が成功しなかった原因について討論した。
 「明治維新の意義とベトナム経済の発展」というテーマでは、各発表は明治維新からの経済改革の成果について深く踏み込んだ。
 日本の指導者世代の認識と思考の変革から始まり、日本人は人類の進んだ思想、知識を受け入れ、日本の発展、新国家建設の過程で諸々の奇跡を手にした。
 経済の面に限れば、この改革がもたらした多くの教訓は、未だに各国の工業化と経済発展に大いに役立つ。それは、紡績業やその他の分野の工業のアドバンテージの発揮、貿易構造の改善、工業化のための外国の工業技術や知識の吸収、民間経済セクターの発展の促進、国家の方針と政策制定の合理化、一貫化、国際経済統合期の体制への迅速な適応などである。

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( 翻訳者:野村純太 )
( 記事ID:4651 )