ハザン省:クアンビンのラチ族同胞の新米を祝う独特な儀礼
2020年10月10日付 VietnamPlus 紙
【写真:家主が新米を祝う儀礼に精霊、祖先を招く祈りを捧げる】
【写真:家主が新米を祝う儀礼に精霊、祖先を招く祈りを捧げる】

 ラチ族の慣習では、新米を供える儀礼は祖先に収穫を報告しすべての人に敬意を表す祭りとしての意味を持ち、来年の稲が適度な雨と風に恵まれ豊作であること、皆が平安であることを願うものである。

 10月9日と10日の2日間、ナーフオン社ルンヴィー村で、ハザン省クアンビン県人民委員会が新米を祝う儀礼を復元し執り行った。
 新米を祝う儀礼はラチ族の文化的生活においてとても重要な意味を持つ。
 今年の祭りは、狭い意味ではラチ族のコミュニティーの、広い意味ではクアンビン県に住む各民族の特色ある文化を復元・保存し活かすように大規模かつ体系的に行われた。
 新米を祝う儀礼には、稲を刈り、稲の魂を家に迎え入れたり、稲を蒸したり、稲を干して祖先に供える緑米(訳注:早稲米)やおこわにするなど多くの活動が伴う。これらの他にも男女が思いを伝えあう毬投げやブランコなどの楽しい娯楽活動も行われ、多くの人が参加する。
 クアンビン県ナーフオン社ルンビー村のブオン・バン・フォー氏は、例年と同じように祭りの準備のためにフォー氏の家族は前日から祭壇を磨き、お供え物を準備したと語った。
 この祭りの特別なお供え物で欠かせないのが、魚もしくはネズミの肉、ソウカなどである。フォー氏によれば、「今朝は夜明けごろからラチ族の女性たちは稲を刈ってつき、おこわを蒸して祖先にお供えする緑米にしました。祖先に供えてから初めて私たちが食べられるのですよ」。
 クアンビン県人民委員会のチャン・ティ・リエン副主席は、新米を祝う祭りを復元することはラチ族同胞の美しい文化的価値を保存し活かすために行われたと語った。
 クアンビン県はクアンビン県地区に住む各民族コミュニティーの文化的価値を保存し活かすことに寄与するため、ラチ族同胞の話し言葉、文字、美しき良き慣習を維持するよう各村や学校を指導している。
 毎年旧暦8月末から9月初頭は、棚田に稲が豊かに実る時期でありクアンビン県に住むラチ族コミュニティーが祖先に新米を供える儀式を行う時期である。
 ラチ族の慣習では、新米を供える儀礼は祖先に収穫を報告しすべての人に敬意を表す祭りとしての意味を持ち、来年の稲が適度な雨と風に恵まれ豊作であること、皆が平安であることを願うものである。

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( 翻訳者:山崎瞭子 )
( 記事ID:5512 )