世界の発展を背景としたベトナム言語学
2020年12月20日付 VietnamPlus 紙
スピーチを行う言語学研究所所長グエン・バン・ヒェップ教授
スピーチを行う言語学研究所所長グエン・バン・ヒェップ教授

 今日、言語学は世界各国で急速に発展している分野だとみなされている。
 このような背景の中、半世紀以上の研究を通して作られた確かな基礎の上に、ベトナム言語学者は迅速に世界の現代的な傾向や理論に融合し、理論においても実践においても顕著な研究成果を収めた。
 12月20日、言語学研究所は「世界と地域の言語学を背景としたベトナム言語学」という国際学術シンポジウムを行い、国内・国外(オーストラリア・アメリカ・カナダ・ポルトガル・フランス・中国・タイなど)の140以上の研究を発表した。
 シンポジウムは、世界と地域の言語学が急速に変化している中でのベトナム言語学の研究成果を紹介し議論することを中心とした。
 シンポジウムの総会は、理論と実践において言語学が解決しなくてはならない多種多様な問題を反映していた。それらは、国家的に参照される「ベトナム語文法」編纂に向けた新「ベトナム語統語法」編纂のための理論的な基礎の確立に関するグエン・ヴァン・ヒェップ教授の報告、モンゴメリー大学(アメリカ)のマーク・アルベス教授によるベトナム語の歴史を考察するのに重要な根拠となるベトナム語における初期南アジアと初期ベトナムの語彙に関する報告、言語学と4.0技術時代のコンピューター科学とが交わるところにあるファム・ヒエン教授による外国人のベトナム語学習者のための主要ベトナム語語彙の作成に関する報告などである。
 その他の多様な内容の報告は5つのサブグループに振り分けられ、以下のような問題を話し合った。理論言語学、言語と文化、社会言語学と関連分野、少数民族言語と方言とベトナム語の歴史、応用言語学。
 言語学研究所所長のグエン・バン・ヒエップ教授は、このシンポジウムは、ベトナムの言語学者とベトナムに関心を寄せる世界の言語学者が集まり現代言語学の傾向について討論し、これまでのベトナムにおける言語研究の成果を発表、評価すると同時に、今後の重点研究の任務を定める学術フォーラムであったと評価した。
 「シンポジウムでは各々が、自動翻訳、人工知能といった4,0技術の時代の現代的な言語処理の進歩という、新たな社会状況、背景におけるベトナム語の透明性を維持する問題の再評価、外国人に向けたベトナム語教育の問題、言語と文化保護のための少数民族言語の教育問題、といった非常に興味深い問題を発表しました」とグエン・ヴァン・ヒエップ教授は述べた。
 このシンポジウムにおける研究は地域だけでなく、世界の言語学理論の蓄積に重要な貢献を行ったと教授は肯定した。

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( 翻訳者:伊藤千恵美 )
( 記事ID:5732 )