歌手のトゥン・ズオンさん、果敢に新たな“国歌”を表現し、民族の誇りを体現
2021年10月10日付 VietnamPlus 紙
民族の誇りを胸に国家を歌うトゥン・ズオンさん/NVCC撮影
民族の誇りを胸に国家を歌うトゥン・ズオンさん/NVCC撮影

歌手のトゥン・ズオンさん、果敢に新たな“国歌”を表現し、民族の誇りを体現


歌手のトゥン・ズオンさんは10月10日の首都解放記念日に際して強い感動と誇りを感じ、視聴者に向けて、ベトナム国民の心の中で特別な位置を占める音楽作品である“国歌”のミュージックビデオをアップした。



10月10日朝、歌手のトゥン・ズオンさんは個人のYouTubeチャンネルで“国歌”のミュージックビデオを公開した。彼とそのチームは首都解放記念日のまさにその日にこの曲を公開するために急ピッチで作業を進めたことを明らかにした。

自身に元来備わる民族の誇りとともに、トゥン・ズオンさんは常に自らのソロによる“国歌“を実現し、ベトナム国民の誰もがよく知っている古典的な作品の新たな生命力を広めたいという願いを抱き続けてきた。

小学生だった頃から、トゥン・ズオンさんは週明けの国旗掲揚の“国歌”斉唱で指揮者を任されていた。これは常に彼の士気を高め、誇りを感じさせてきた愛おしい思い出である。

“国歌”は特別な歌であり、それが響き渡ると必ず、人生の不運の嵐、特に現在の感染症の爆発的流行という情況を、共に克服するための強い力と信念を全ての人に与えてくれるほどに、非常に荘厳で神聖だと彼は言う。

トゥン・ズオンさんは、実際のところ、これまで、この作品(国歌)のレコーディングはどれも、管楽器や打楽器の音色と共に合唱団や少人数のグループによってなされており、ソロ歌唱の正式なレコーディングはされたことが無いと認識していた。まさに、このことが、彼にミュージックビデオの作成を促した。

トゥン・ズオンさんによると、不朽の作品をリメイクする手段はたくさんあるが、“国歌”となれば、どのような方法でリメイクしようとも、包容力や活力を維持しなければならない。

「作品のリメイク、特に“国歌”のリメイクは大きな挑戦であり、批判される可能性すらあるため、おそらく多くのミュージシャンは躊躇するでしょう。でも私の見方は違います。敢えてチャレンジしなくては、音楽に新鮮さや時代性はもたらされません。また、もし躊躇すれば、作品の永続的な生命力を証明する機会を逃してしまいます」とトゥン・ズオンさんは言う。

トゥン・ズオンさんのこの大胆な試みには、プロデューサーであるグエン・フウ・ヴオンさんの協力があった。彼は“Con người (Human)”というライブでトゥン・ズオンさんとタッグを組んだ。

(今回の“国歌”の)音楽監督であるグエン・フウ・ヴオンさんは、ヴァン・カオ氏の作曲した国歌をリアレンジするにあたり、Epic(叙事詩)というジャンル(音楽ジャンルの1つ。壮大・荘厳な曲の特徴からこう呼称される)を用いたことを明かしている。

「私とトゥン・ズオンさんは“国歌”がこの時代の人々の心を励ます贈り物になることを願っています。アーティストにとって、何よりも素晴らしく必要なことは、自身の楽曲を通して人々を癒し激励する声をかけ、彼らに新たなエネルギーやインスピレーションを届け、彼らと共に困難な時や多くの試練を乗り越えることです」とグエン・フウ・ヴオンさんは話した。



トゥン・ズオンさんによって作成された“国歌”のミュージックビデオ



(訳注)

トゥン・ズオン:Nguyễn Tùng Dương、バクニン省出身の歌手、1983年生まれ。
グエン・フウ・ヴオン:Nguyễn Hữu Vượng、ベトナムの音楽家、1987年生まれ。
ヴァン・カオ:Nguyễn Văn Cao、国家である進軍歌の作詞・作曲者、1995年没。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:斉藤彩香 )
( 記事ID:6187 )