ジャカルタにおける「プレコ」のジレンマ: 外来種か、あるいは天然の廃棄物クリーナーか
2026年04月27日付 Kompas 紙
「箒魚」と呼ばれるプレコ
「箒魚」と呼ばれるプレコ

Kompas.com配信
プレコは、しばしば生態系を乱す存在として白眼視されがちである。

しかし、文字通り、あらゆる生物はエネルギーと物質の転送サイクルの中でなんらかの役割を担っている。南アメリカ原産である、この魚も例外ではない。

インドネシア国家研究イノベーション庁(BRIN)の陸水・水質源研究センター(PRLSDA) の研究員であるトリヤント氏は、汚染された水域において、プレコはむしろ河川堆積物中の有機汚染物質の濃度を抑える役割を果たしていると説明している。

「文字通り、すべての生物にはそれぞれの機能がある。彼らはエネルギー転送、あるいは物質転送の一部を担っている」と同氏は述べている。

プレコには有機物や上述の汚染物質を活用する能力がある。
「これは汚染物質の発生源を削減する取り組みの一環だ」と同氏は、去る4月21日、コンパスの取材に対し語った。

「掃除」の本当の意味

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その名の通り、この魚は水槽で飼われている時と同じように、苔や汚れを綺麗にする役割を果たしている。
川では、水辺や水底の有機物を食べている。その役割ゆえ、同氏は「根絶」という用語には賛成できないと述べた。

「駆除しないでほしい。根絶という表現には賛成できない。ただし、必ず役割がある生物なので、私たちは管理していくべきだ。注意すべきは、このプレコを食用にしないことだ」と同氏は強調した。

大量捕獲後に懸念される“クレカップ”の発生

トリヤント氏は、ジャカルタ特別州政府による大規模捕獲の後に起こり得る興味深い現象に注目している。
同氏は、今後5か月間は水域の状況を監視する必要があると指摘している。
藻類を食べる清掃魚がいなくなることで、川底のコケが爆発的に増殖する恐れがある。
「通常川底のコケは徐々に増加し、やがて水面にまで上昇することがある。それを水産の専門用語で「クレカップ」という。
クレカップはプレコという魚に大変好まれている。」とトリヤント氏は説明した。

インドネシアの水域の30%に分布

研究データに基づくと、現代のプレコの分布の広がりはますます懸念されている。
プレコはインドネシアの水域のほぼ30%に侵入していると報告されており、その範囲はスマトラ、ジャワ、カリマンタン、スラウェシそしてヌサトゥンガラやバリにまで及ぶ。
「ジャワ島では、少なくとも39か所で既にプレコの生息が確認されているとの報告がある。
現時点で情報が確認されていないのは、パプアおよびマルク地域だ。まだそこには到達していないことを願っている」と、トリヤント氏は付け加えた。
資金面の制約から、インドネシア国家研究・イノベーション庁(BRIN)は現時点でプレコのみに特化した研究を実施していないものの、トリヤント氏は、同種の分布については魚類群集に関する一般的な調査の中で継続的に監視していると強調した。
また同氏は、当該魚の個体数が削減された後のジャカルタの河川状況について、水質が改善するのか、それとも新たな生態学的問題が生じるのかを見極めるため、報道機関や市民に対し継続的な監視を呼びかけた。

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( 翻訳者:高橋亜美 )
( 記事ID:7266 )