チョットグラムでイードの買い物の賑わい
2016年06月22日付 Prothom Alo紙


日曜日(6月19日)夜、チョットグラム(チッタゴン)のショッピングセンター・アフミプラザの地下にあるファッションハウス「ショイルピク」は、買い物客で大いににぎわっていた。店員たちの話を聞こうにも、大混雑の中そんなチャンスもない。外国産の衣類があふれる中、イードを前にしてこのブランドの衣料がチョットグラムの消費者たちの間で確かな地位を築いている。
ショイルピクの社長でデザイナーでもあるH.M.イリヤスさんは「年間売り上げの40%は断食月に集中しています。このため、イードの前には毎年工場への投資を増やしています。当社の製品は現在チョットグラムの11の店舗で販売しています」と語る。
チョットグラムの複数のショッピングセンターに入っている各店は今、イードの買い物のピークを迎えている。業者たちの話では、イードの買い物は今も店舗が中心だという。しかしここ数年、オンラインショッピングも始まっている。オンラインでビジネスを行なっている業者たちは、断食月にはオンラインばかりでなくいろいろなところでフェアを催して商品を売っている。この時期には衣料品の他にも電化製品や金属製を中心とした食器類の売り上げが伸びると業者たちは言う。
チョットグラムの各種業者組合によると、同市には15の高級ショッピングセンターと58の大衆向けショッピングセンターがある。これに加えて、テリバジャル、タマククンディおよびリアジュウッディンバジャルには260の小規模のマーケットがある。イードを中心として、これらのショッピングセンターの46000の店舗で、衣服、靴、化粧品、食器が良く売れている。
先週の土曜日の夜、チョットグラムのミミ・スーパーマーケットで主婦のモメナ・アクタルさんは3人の子供を連れてイードの買い物をしていた。イードの買い物予算の80%は洋服に充てており、自分の子ども以外にも親戚の人たちへのイードのプレゼントとしてあげる服を選びに来たと話してくれた。
チョットグラム首都圏店舗経営者組合のモハンモド・アブル・カシェム会長は昨日、次のように語った。「イードの買い物で売り上げが一番多いのは今も衣料品だ。今年は卸売・小売りを合わせて売上高は300億タカ(402億円)ほどになると見込んでいる」。
業者たちによれば、ここ数年は国産の衣料品の売り上げが伸びを示しているものの、今もイードの市場を席巻しているのは輸入製品だ。
洋服デザイナーたちがつくるチョットグラム・デザイナーズ・フォーラムのアイヴィ・ハサン共同代表は、チョットグラムには大小合わせ400以上のブティックがあり、イードの時期にはこうしたブティックの売り上げが増えるという。
イード用衣料品の卸売市場としては、今もテリバジャルが中心だ。断食月が始まる前、この卸売市場に(隣県の)フェニから小売業者たちがやってきて、衣料品や化粧品を仕入れていく。今の時期は小売りが中心となっている。テリバジャルの各店では一日あたり40万から50万タカ(56~70万円)の売り上げがあると業者たちは語っている。
テリバザール業者組合のアブドゥル・マンナン事務局長は「今年の売り上げ目標は100億タカ(134億円)だ。しかし去年と比べ今年がそれほど伸びているわけではない」と話す。   
「ポロシュモニ」という店舗を経営するモハンモド・イスマイルさんは、「近頃はインド製の衣服が発表されると、バングラデシュ国内の多くの業者がすぐにデザインを丸ごと真似した製品を市場に出してくるので、外国産の衣料品は打撃を受けている」という。
一方で、断食月が始まってからというもの、衣服、宝飾品、化粧品などを扱う業者たちはさまざまなフェアを催している。オンライン業者で「ゴー・ゴー・ゴージャス」というオンラインショップを経営するミム・マハムドさんは「今回の断食ではこれまで5つのフェアに参加しました。こうしたフェアでは衣料品と化粧品が良く売れます」と話した。
イーストデルタ大学の副学長で経済学が専門のムハンモド・シカンドル・カーンさんはプロトム・アロ紙に「イードを軸として毎年売買は増加しているが、その大部分は国の経済に良い影響をもたらしていない。衣料品は輸入に頼っており、その結果タカが国外に流出しているからだ」とプロトム・アロ紙に語った。

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(翻訳者:中ノ瀬優太)
(記事ID:576)