BRTCの45台の空調付きのバスすべてが故障
2017年12月25日付 Prothom Alo紙


ダカと(近郊都市)ナラヨンゴンジョの間の路線を走るBRTC(バングラデシュ道路交通公社)の45台の空調付きバス全部が故障して動けなくなってしまっている。昨年8月からこの状態が続いている。ナラヨンゴンジョで乗客の権利について活動している団体は、ある民間輸送機関に利潤をもたらすため、意図的にBRTCのバスが故障させられたとしている。
 
最近、BRTCのナラヨンゴンジョの車庫を訪れてみた。かなりの数の空調付きバスが故障したまま放置されている。車庫の運行担当マネージャー、モハンモド・モシャッロフ・ホセン・シディッキさんはプロトム・アロ紙の取材に「民間のシトルACバス会社がこの路線に参入してから、BTRCのビジネスは縮小し続けている。シトル社のバスはWi-Fiがついているサービスが良い。またBRTCのバスは老朽化していることから乗客が減った。燃料費も賄えないほどだ。そのため運行が中止になった」と答えた。
 ナラヨンゴンジョ市ジャムトラ地区に住むマスド・ラナさんは「仕事の関係でここ3か月、ダカ‐ナラヨンゴンジョルートを定期的に行き来しなければならなかった。この3か月間、このルートでBRTCの空調付き、あるいは付いていないバスは見られなかった。現在は民間のバスを利用しているが、運賃がとても高い。BRTCのバスがあれば低料金で利用できたのだが」と語っている。
 BRTCの空調付きバスが故障している問題について、担当しているBRTCの幹部2人によれば主な理由は2つあるという。まずバングラデシュでは技術者たちに十分な訓練を受けさせるのができないということだ。2つ目はバスの部品が国内の市場で入手できないからだ。管理もかなり不十分だった。
 しかし、ナラヨンゴンジョ乗客権利保護フォーラムのロフィウル・ラッビ議長は言う。「ナラヨンゴンジョの輸送事業を管理する組合で汚職が行われているために、需要があるにもかかわらず、BRTCの空調が付いていないバスはこのルートには導入されなかった。空調付きのバスは導入されたものの、最近になってシトル社の参入を許すために、意図的にBRTC側の損失を徐々に大きくなっているように見せかけ、最終的に運行を中止したのだ」
 ナラヨンゴンジョの市民委員会のアブドゥル・ロホマン事務局長は次のように述べている。「この路線では民間の運輸機関はすべてきちんと運行している。では、BRTCのバスのみがこれほど使えなくなっているのはなぜか、ということだ」。ロホマン事務局長は、BRTC内に民間輸送業者の関係者がいて、バスの部品を壊していると非難する。
一方、シタルAC社のムクタル・ホセン社長は「BRTCに私たちはいかなる影響も与えていない。ダカ‐ムンシゴンジョ路線にわが社は参入していないが、そこでもBRTCの業績は良くない。ほとんど運行停止のような状況だ」と主張する。
BRTC技術部門のゼネラルマネジャー、マハムドゥル・ロホマさんは先週土曜日にプロトム・アロ紙の取材に次のように述べた。「2011年に韓国から大宇社の255台のAC、およびノンACバスが導入され、そのうち45台が同じ年の8月にダカ‐ナラヨンゴンジョルートを走るようになった。現在255台のうち104台が故障した状態で複数の車庫に置かれている。ダカ―ナラヨンゴンジョ路線の45台もそのなかに含まれている」
BRTCのフォリド・アフメド・ブイヤン会長は、「ダカ‐ナラヨンゴンジョ路線でBRTCのバス運行が停止している主な理由は、行政の脆弱さだ。汚職に関与した数人の名は明らかになっており、そのうち2人に対してはすでに訴えが起こされている」とプロトム・アロ紙に語った。
ナラヨンゴンジョの民間バス経営者・労働者組合からの圧力はあるのかという質問に対して、ブイヤン会長はこう述べた。「それは少しはある。しかしそれに対しては手段を講じている。この問題については、多くの人の利権が絡んでいる。BRTCの様々な部門に間接的な圧力がかかってきているが、そういったものを克服してサービスの向上が図れるよう、努力が続けられている」

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(翻訳者:田中南歩)
(記事ID:723)