バングラデシュ、既製服輸出でベトナムに後れを取る
2019年11月16日付 Prothom Alo紙


今年最初の9カ月でベトナムは、既製服輸出でバングラデシュを上回った。バングラデシュは今年おそらくベトナムに2位の座を譲ることになるだろう。2019年7月からの2019-20会計年度の最初の4カ月、輸出が6.67%減少したことで危機感が強まっている。すでに今年の最初の9カ月の間、既製服の輸出でバングラデシュはベトナムに後れを取っている。
 輸出促進局(EPB)のデータによると、今年1月から9月までの前半9カ月間でバングラデシュから261億米ドル相当の既製服が輸出された。一方ベトナムの現地メディアによれば同じ時期にベトナムは293億ドル分の既製服を輸出した。それはベトナムが9カ月でバングラデシュより3200万ドル分多く輸出したということをこのデータが示している。
 アメリカ市場への衣服品輸出の増加率で、ベトナムは他のどこの国よりも上回っている。アメリカ商務省管轄下の繊維及び既製服事務所(OTEXA)によると、ベトナムは今年最初の9カ月間でアメリカに103億5000万ドルの衣料品を輸出した。これは昨年の同時期より12.7%多い。またバングラデシュは昨年同時期より9.96%多い45億6000万ドルの衣料品を輸出した。一方で、アメリカ市場への輸出トップの地位にある中国の輸出は1.1%減少した。今年最初の9カ月で中国の衣料品輸出額は201億ドルとなっている。
 ベトナムの代表的な英字紙「ベトナムニュース」の最近の記事では「今年いくつかの国の市場で問題があったにせよ、ベトナムの既製服輸出は400億ドルの目標額に到達するだろう。既に9カ月で293億ドルの服が輸出された。輸出と並んで国内での既製服市場も90億ドルに達する見通しだ」と報じられた。
 既製服輸出の分野でベトナムがバングラデシュを追いつくだろうという予測は、数カ月前の世界貿易機構(WTO)の2019年版世界貿易統計評価2019のなかですでに行われていた。この報告書によれば、昨年既製服輸出ではEU,中国、バングラデシュ、ベトナム、インド、トルコ、香港、インドネシア、カンボジア、アメリカが世界のトップ10を占め、これらの国を合わせた輸出総額は4210億ドルで全輸出量の83.3%にあたる。このうち最大の1580億ドルを中国が輸出した。世界市場での中国シェアは31.3%になっている。
個別の国ベースで中国に続いたのはバングラデシュとベトナムだった。バングラデシュの輸出額は3292億ドルでベトナムは3200億ドルだった。両国の市場シェアはほぼ同じとなっている。昨年の上位10か国のうちバングラデシュの市場シェアは6.4%でベトナムは6.2%だった。
 バングラデシュの既製服産業経営者輸出業者協会(BGMEA)のファエサル・サマド上級副委員長はプロトムアロに以下のように述べた。「既製服輸出でベトナムは我々バングラデシュを追い越した。今年年末までその状況は続くだろう。米中の貿易戦争の影響でアメリカの多くの買い注文が中国からベトナムに流れた。ベトナムの既製服部門には中国人による投資が多く、貿易戦争が始まった後主にこうした業者がアメリカの消費者をベトナムに誘導することになった。一方バングラデシュの工場の競争力はさまざまな理由で下落した。そのためわが国は米中間の貿易戦争の結果をうまく生かすことができなかった」
 ファエサル副委員長はさらに「政府は既製服輸出に新たに1%の奨励金増額を発表した。為替ではタカが少し安くなっている。また競争力を高めるためにさらに何ができるかについて計画もある。こうした結果、来年には我々の既製服輸出の状況が上向くことを機愛している」と述べた。

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(翻訳者:末政花鈴)
(記事ID:860)