イラン大統領:イラクが落ち着かないのは外国軍の影響 ハムシャフリー紙
2005年10月12日付 Hamshahri 紙

【イラン国営通信(IRNA)】イラン大統領のマフムード・アフマディーネジャード氏は、現在のイラクにおける悪状況の大部分は外国人と占領軍がいる影響だとし、「占領の継続は、状況によってはイラクと周辺国との間に争いを生じさせる」と語った。

 大統領は、イラクの運輸大臣兼大統領特別使節のサラーム・ウーダルマーリキー氏との会談において、さらに「外国勢の策略があろうとも、イラン・イスラーム共和国はイラクの問題を取り除く努力をイラク周辺の国々とともに続ける決意だ」と語った。

 アフマディーネジャード氏は、イラク人民政府の形成と完全な安全の確立に向けたイランの支援を表明し、イラクの諸問題が解決することで同国の復興期が始まるだろうと期待の意を表した。同氏はイラク特使に対し、イランの国民と政府がイラク情勢に対して抱いている懸念を伝え、「イラン・イスラーム共和国は、常にイラクの国民と政府の側にいて支援をし続けるだろう」と述べた。

 アフマディーネジャード氏は、イラクにおいて憲法草案の是非を問う国民投票が順調に行われることで、同国の国民は早くに政権の本格的樹立を目にできる、と期待の意を示した。同氏は、「イラクのすべての部族・民族は、雄弁で注意深く賢明に行動せねばならず、敵の陰謀に対しても厳重に見張っていなくてはならない」と述べた。

 アフマディーネジャード氏は、イラク国民が今までの厳しい時代を誉れ高く乗り越えてきており、困難を克服することで、自由な時代をイラク国民にふさわしい形で獲得することを信じている、と述べた。同氏はイラク国民を、由緒正しく文明と教養を備えた人民であると表現し、政府の運営において高い水準で若者を起用している点を、イラク国民が問題に対し意欲的で解決能力を備えている証だと受けとめた。

 大統領は、イラクにおける神聖な聖廟や高潔なイマーム達(彼らに平安あれ)の高貴な聖所などの存在は、イランとイラク両国民の友好関係を確かに深める上で、非常に意味のある要因だと受けとめている。また両国間の合意事項実施、特に巡礼者の往来に便宜を図ることに関しては、なんの制限も設けないことを期待すると表明した。

 アフマディーネジャード大統領は、人々や聖廟への巡礼者へのできる限り奉仕するため、ナジャフ、サーマッラー、カルバラーの市当局へ支援措置を広げることを発表した。イラクのサラーム・ウーダルマーレキー運輸大臣もこの会談で、自国のイブラーヒーム・ジャアファリー首相からマフムード・アフマディーネジャード大統領への心からの挨拶の言葉を伝え、政治・治安・国民への奉仕におけるイラン・イスラーム共和国の支援に感謝の意を表した。


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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1083 )