今日、欧州議会で追加議定書承認見込み:キプロス問題が焦点に(Milliyet紙)
2005年09月28日付 Milliyet 紙

 欧州議会の、トルコに関する決議案において、「トルコはできるだけ早いうちにキプロス共和国(ギリシャ系キプロス)を承認しなければならない。トルコの港が2006年までにキプロス共和国に開かれなければ、(トルコのEU加盟)交渉のストップもありえる」という表現があった。

 加盟交渉が始まる予定である10月3日が来るまで、発言権は欧州議会にあるようである。欧州議会は、今日追加議定書を承認する予定である。長く続くトルコ論争を今度はホームで行うことになる。議論の結果下された決定におけるメッセージは厳しいものだった。「追加議定書が2006年までに完全に履行されなければ、交渉のストップもありえる」
 すべての政党が承諾した文書をキリスト教民主党も承認することを日程に組み入れようという試みが妨害されると、代わりに追加議定書の履行に関する論調は厳しいものとなった。欧州議会の決議案において、キプロス共和国の「できるだけ早い承認」という案が取り入れられた。キリスト教民主党は、承認は「交渉が始まるやいなや、実現すべき」という見解を強調した。

欧州議会が本日採択した決議案において言及されたポイントは以下の通りである。

●トルコの海港、空港がギリシャ船籍の船、飛行機を受け入れないのは、アンカラ条約と関税同盟の侵害であるという見方が述べられている。
●2006年までの追加議定書の履行について、委員会は報告書の準備を求めている。履行の遅れが見られた場合には、この交渉の停止も含めた深刻な結果を生みかねないことが書かれている。同様の文脈で、2006年に開かれる初めの議題のひとつが、関税同盟となることが要求されている。
●トルコに対して、できるだけ早く全ての加盟国と関係を正常化することが求められた。さらに、「キプロス共和国」の承認が求められた。
これらが履行されない場合には、交渉がストップするほどの深刻な問題を生み出すだろうことが強調されている。
「キプロス共和国」の承認は交渉プロセスに必要な要素であることが述べられている。
●キプロスにおけるトルコ軍の撤退が意義ある第一歩となるだろうと述べられている。
●EU委員会は、キプロスのトルコ人に対する経済制裁撤廃の約束を守ることが要求されている。
●オルハン・パムク裁判が関心事となっていることが強調されている。

その他決議案では、交渉枠組にも書かれていた事柄が言及されている。すなわち、交渉がすみからすみまで明瞭であること、責務が遂行されなくともトルコは最も強くヨーロッパと構造的に結びついているべきであること、そして深刻な人権侵害が続く場合には加盟交渉は中止される可能性があることが述べられた。


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( 翻訳者:田林 玲 )
( 記事ID:963 )