トルコのEU加盟交渉開始決まる:ギュル外相、EUトルコ双方にプラスと発言(Milliyet紙)
2005年10月04日付 Milliyet 紙

政府間会議の後、トルコのアブドゥッラー・ギュル外相は、「加盟交渉開始はトルコ・EU双方に利益をもたらすであろう。我々はすでに互いの一部となった」と述べた。またトルコでの民主主義を深化させるだろうと語った。

ギュル外相は、トルコの加盟交渉開始を、「われわれの希望がかなった。完全加盟への展望が見えた」との言葉で評した。EU今期議長国であるイギリスのジャック・ストロー外相も、「トルコの地位は変化した」と述べた。
トルコの加盟交渉開始を決めた政府間会議の後、ストロー外相、EU委員会拡大担当委員のオッリ・レーン氏とともに共同記者会見に臨んだギュル外相は、「(トルコ・ヨーロッパの双方にとって)win・winの関係を生む。加盟交渉はトルコ・EU双方に利益をもたらすであろう」と述べた。またギュル外相は、トルコが加盟することでEUがグローバルな規模で役割を果たせるようになると述べ、「我々はやるべきことをしたのだから、EUも約束を守るよう期待する。加盟交渉プロセスは今後も継続する必要があると考えている」と語った。さらに同氏はEUとトルコが相互に支援し合うことの必要性を強調し、「我々はすでに互いの一部となった」と述べた。

■「われわれは屈しない」

「トルコ望んでいたものを獲得した。完全加盟への展望が開けた。加盟以外の選択肢は考えていない」と語ったギュル氏は、加盟交渉とともにトルコの民主主義に深みを増すことが求められていると述べた。
トルコのキプロスに対する姿勢は(今後も)変わらないとする同氏は、「私たちの願いは解決であり、解決の場は国連である。トルコは敵対主義をとらないが、不当な扱いにはいつ何時であっても屈しない」と話した。オーストリアとの関係改善の意欲を示したギュル外相はギリシャにも言及し、「隣国に対してことさら申し上げることはない」と述べた。記者会見の冒頭、ストロー外相の「イギリス時間ではまだ午前0時を回っていないから、加盟交渉は10月3日に始まったことになる」という冗談に対し、ギュル外相は「我々がすでに加盟交渉を始めているところを見ると、そういうことになるだろう」と切り返した。
ストロー英外相も、「トルコの地位は変化した。加盟交渉開始は双方にとって重要である。すでにトルコは加盟国の地位に登りつめた。これに加え、(加盟交渉開始は)象徴的な意味でも重要である。なぜならEUが多様な価値観をもつ者の共同体であることを示しているのだから」 と述べた。またストロー外相はトルコがEUを強化するだろうとも語った。

■基準達成後になされた声明:「厳しい30時間」

加盟枠組み文書の合意を受け、ギュル外相がルクセンブルクに向かったという情報がルクセンブルクに届くと、ストロー英外相は記者会見を行った。
トルコとの加盟交渉開始を「EUと国際社会にとって歴史的な日」との言葉で評価した同氏は、非常に厳しい30時間であったことを明らかにし、「しかしこの結果に達した」と述べた。EUとして(2004年)12月17日に決定していた約束を果たしたと述べたストロー外相は、EU25カ国とトルコとの共同作業によってこの結果に至ったことを強調し、「大きな、そして壮大な仕事が成功した」と話した。EUは拡大するごとに強く、豊かさを増してきたと話すストロー氏は、次のように続けた。「この法則は今回の拡大でも崩れることはないだろう。加盟交渉でみな勝ち得るものがある。トルコはヨーロッパの国だ」。

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( 翻訳者:栗林 尚美 )
( 記事ID:995 )