シラク仏大統領:トルコEU加盟達成には文化革命と十分な時間が必要(Milliyet紙)
2005年10月05日付 Milliyet 紙

シラク仏大統領はトルコEU加盟達成には大掛かりな「文化革命」が必要だと述べた。シラク大統領は「トルコは(EU加盟で)成功を収めるだろうか?願わくばそうなって欲しいが、確信はない」と語った。

シラク仏大統領はトルコがEU加盟国になるための条件として、大掛かりな「文化革命」の必要性を感じているとの発言をした。昨日、ベルルスコーニ伊首相との会談後に行われた記者会見で「トルコは成功を収めるだろうか?このことについては何とも言えない。願わくばそうなって欲しいと思うが、確信は持てない。ただトルコには少なくとも10~15年の時間が必要であることは確かだ」と語った。

EU加盟を果たすため、トルコはEU諸国と歩調を合わせる必要があると指摘するシラク大統領は、EUが門戸を閉じればトルコが急進化してしまいかねないと警告した。また「からかい半分に右にならえで、あなた方はヨーロッパ人ではない、出て行ってくれとでも言うものなら、トルコが原理主義に傾倒しないと誰が言えるだろうか」と述べた。シラク大統領のこうした発言は、トルコのEU加盟反対を唱えるニコラ・サルコジ内務大臣に向けたものであると伝えられた。

シラク大統領はトルコのEU加盟に賛成であることを強調する一方で、トルコのEU加盟はフランスで国民投票に委ねられるだろうとし、「一部にはフランス人はトルコを必要としていないと言う人がいる。だが、フランス人が15年後に何を求めるか、今言う権利が誰にあるというのか」と問い掛けた。

■愛情は嫌悪に変わりうる

ベルルスコーニ伊首相も、トルコにEUの門戸を閉ざすことは「愛情を拒むような二度と許されざる罪を犯すことになる」と述べた。また「このような状況で、こうした愛情は嫌悪やそれに近い感情に変わりうる」と忠告する同首相は、トルコとEU加盟交渉が始まったことは、西洋とムスリム世界の間に架け橋を築くいい機会であると語った。

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( 翻訳者:塚田 真裕 )
( 記事ID:1003 )