Emin ÇÖLAŞANコラム お祭りだ!−EU加盟交渉始まって・・・(Hurriyet紙)
2005年10月06日付 Hurriyet 紙

昨日の朝、家から出て新聞を取りに行った。
みんな幸せだ!通りでは、互いに見知らぬ同士が抱き合い、キスをしている!その顔 は笑顔に満ちている!
郵便受けですれ違った、ハティジェおばさんの顔ですらほころんでいる。
「ねえ、私には月に630リラ年金が入ってくるけど、相場が上昇してるんだって、 きっと私も得できるわよね」
「もちろんですよ。あなただって、黙ってても儲けられますよ」
と、僕は答える。
そこらじゅう、お祭り気分があふれている。
僕らは今、アブドゥッラー・ギュルを、あの2004年12月17日の勝利(!)の後に首相 と共にアンカラで迎えたように、同じように迎えるべきだ。クズライで太鼓 や笛を鳴らして、アーチと演壇を作り、彼を乗せた派遣隊はポケットに入れたおひねりとアイラン、サンドイッチを配りながらクズライに入り、演壇ではスピーチが行われたように!

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新聞を開き、各紙の大見出しやのタイトルを 見ると、「国民的祝日」という事実とその深い意味を理解できた。ご覧いただこう、イスラーム主義系の新聞社を含めて昨日の各紙の大見出しはこうなっている:
「粘った、そして叶った」(これと同じものが二つの新聞であった)
「終始一貫、手に入れた」
「トルコのEUへの歩は進む」
「10.3は新紀元。我々は勝った」
「どんなもんだい、ウィーンは降参」
「アンカラの”飛行機に乗らないぞ、の賭け”はEUに地震を起こした」
「どうにかこうにかヨーロッパ。文明は出会い、新しい紀元が始まった」
「ハッピーエンド:旅は始まった」
「父よ、安らかに眠りたまえ」(訳者注:父=アタテュルクのこと)
「EUは大丈夫、さあ進もう」
「交渉は始まった、新しいヨーロッパ、新しいトルコ」
「ヨーロッパの月と星(見出しの隣にトルコ国旗、その向かいにはEUの星のマーク が!)文明は抱きあった!」
「ウィンナーワルツ」

ヨーロッパに頭を悩ませてきたこと、望んだすべてを手に入れたこと(!)がこのような感 じで表されていた。
演じられている芝居に必要な役割としてわれわれの前に現れた「悪い警察」役のオーストリアを黙らせ、「良い警察」役のイギリスのお陰で、我々はヨーロッパの真ん中にまっすぐに飛び込んだ。
実際、ほかの役者は演じるべき役割をまったく演じなかったが、まあいいだろう。
アンカラから声を出し、多少の思わせぶりをした。その後に一晩で「ヨーロッパ人」 になることに成功したのだ!!
その上、為替市場まで上昇し、ピークに達した。
今後は、外国資本がもっとやって来るだろう、わが国の大事な施設を買ってくれる だろう、トルコに金が流れるはずだと思っていた。
なのに首相でさえ、昨日国会で行われた会見で「仕事は終わっていない、これからが 本番なのだ」と言わざるを得なかった。
なぜだ・・・?
それは規則が作られたからだ:

議論の期限は定めない。結果は決定されていない。ヨーロッパはトルコの 「我慢」の許容に注目するはずだ。トルコ人民が自由に移動する権利 はそもそも一番始めから無かった。まだ多くの「永続的な制限」があった。

これからトルコがどんな問題点や段階に耐え、議論し、交渉してもどうなることではない。すべてはEUがどうしたいかにによるのだ。
首相はこれから起こることを知っている。
今日までどの国にもなされなかった事が、我々になされるはずだ。
いくつかの新聞の大見出しは、他と違い、より現実的だった。
「こんな醜聞は見たことがない。強情っぱりが待っている」
「トルコのEUへの道は、困難で先の見えない過程に入った」
「西欧をなり振りかまわず追いかけるのはやめよう。本来の我々に戻ろう」
「困難な過程が始まった」

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1923年。スイスのローザンヌ市で新生トルコ国家とトルコを占領した国々の間で議論が続いている。イスメト・パシャがトルコにおける呪われし治外法権を廃止し、完璧な自由を手にするために奮闘している。
議長のカーゾン卿は、トルコが着々と得た新しい権利に対して不満だ。会議が終わるこ ろに、こう言った。
「我々はあなた達の望みを叶えた。それは我々も今ポケットにしまった。しかし、時が来た らこれをポケットから出して一つ一つ出し、再びあなたの前に置くだろう」
彼はそうすることはなかった。しかし、今日、他の者がそうするだろう。
時が来たら、ポケットに入れたすべての権利を一つ一つ出して、我々から奪おうとするだろう。

「お祭り」を近いうちに迎えることになる!
それも私たちの国旗の横に、二つ目の旗を飾って!青地に星がいっぱいの、EUの 旗を飾って!

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( 翻訳者:池田 慈 )
( 記事ID:1022 )