デンマークのロジ・テレビ閉鎖は困難(Milliyet紙)
2005年11月22日付 Milliyet 紙

 デンマークでは、テロ組織から資金提供を受けることは違法とされていない。 このため、PKK系の放送をしているロジ・テレビを閉鎖させることは困難と見られている。

 トルコとアメリカがデンマークに対して即時閉鎖を求めているPKK系のロジ・テレビの放送中止は困難と見られている。デンマーク刑法によるとテロ組織からの財源獲得は同国では罪と認定されていない。
 デンマークでは、アメリカとEUが作成した「テロ組織」リストに含まれる組織であっても、多くの場合、人道的な活動は禁止されていない。それでも、ロジ・テレビについては、「テロの温床となった」という罪状で罪に問われると予想されていた。ラジオ・テレビ機構はトルコの訴えを受けて、ロジ・テレビの捜査に着手し た。しかし、「テロの温床」罪では無罪と判定された。このため、この条項でも有罪 にすることはできなくなったと見られている。
 捜査を行ったコペンハーゲン警察のミヒャエル・ヨルゲンセン氏は、「テロ組織からの財源獲得は罪ではない。しかしこの金銭供与が見返りとして違法行為を期待したものであるならその場合は罪となる」と述べた。コペンハーゲン大学教授で刑法が専門のヴァン・グレーヴ氏は法に隙間がないことを主張し、「法によると、金銭を受けた組織が違法な目的で活動した場合は刑法上の問題となる」と話した。

■「証拠はない」
 この分離主義的テレビ局の閉鎖が困難との見解が示される一方、デンマーク外相ペア・スティー・ムラー氏は、デンマークの公式報道機関リツォイに行った会見で、PKK-ロジ・テレビの関係を証明するようないかなる文書もいまだ見つかっていないことを述べた。



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( 翻訳者:栗林 尚美 )
( 記事ID:1356 )