イラクの不安定な状況は、イランの国益に反する ハムシャフリー紙
2005年11月02日付 Hamshahri 紙

【IRNA】イラン・イスラーム共和国代理大使のハサン・カーゼミー=ゴミー氏は、バグダードにおいて、「イラクの不安定な状況は、イランの利益と希望に反している。」と述べた。

同大使は、イラクでの武装事件の一部に関与したという、イランに対してのアメリカとイギリスの訴えを否定し、「イラクの国民と政府は、この訴えがいかに事実無根であるかちゃんと理解している。」と付け加えた。

同大使は、「イラン・イスラーム共和国は、不安定な状況のイラクが、外国軍の駐留の長期化といったような悪い状況をひきおこしうると考えている。これはイラン・イスラーム共和国の政策に反する。」と強調した。

同大使は、「不安定な状況のイラクは、テロリストの温床になったり、イラクからイランへの移住の新たな波を引き起こしたりする可能性がある。そのようなことをイランは望んでいない。」と述べた。

同大使は、イラクの不安定な状況が同国の政治構造の安定化を遅らせる原因になっていることに言及し、「イラクにおける安定した政治構造の欠如は、二国間関係をあらゆる側面において滞らせることになる。これはイランの国民と国土の利益に反する。」と付け加えた。

同大使は、「イラン・イスラーム共和国は、兄弟国であり隣国であるイラクの国家再建における政治的手続きを支援する、という基本方針のうえに政策を組み立ててきた。」と述べ、また「移行政府は国民の意思によって成立し、事実、イラク国民の代理人である。国民投票によってイスラーム法体制を築いた一政府に対する武装行動は、決して受け入れることのできない行為である。」と説明した。同大使は続けて、「どの政府にも批評や反対をする者達は存在するが、彼らは論理的・法的手段にのっとってその反対意見の主張をしなくてはならない。」と語った。

イラン・イスラーム共和国代理大使はバグダードにおいて、イラクに外国軍が駐留していることに関して、「我々の考えは、イラク国民と同じである。イラク国民の大多数は、できるだけ早く外国軍が撤退し、国内に確固たる秩序と安全が生み出されることを望んでいる。」と述べ、また「外国軍の駐留は武装行動が続けられる口実となっており、治安を安定させることで外国軍の撤退を促すことができる、というのが国民の見方だ。」と指摘した。

同大使は、「イラクの一般市民のみならず、エリート階級や政府関係者も、外国軍が撤退すべきだと考えている。意見の違いがあるとすれば、撤退の時期と方法についてだろう。」と述べ、「イラン・イスラーム共和国は、他国、特に隣国やムスリム国家における、いかなる外国軍の駐留にも反対である。」と強調した。

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( 翻訳者:北川晃久 )
( 記事ID:1231 )