トルコ大使館:タラト北キプロス大統領からの招待はなかった(Milliyet紙)
2005年11月06日付 Milliyet 紙

トルコの在レフコシャ(北キプロス)大使館は、北キプロス・トルコ共和国のメフメト・アリ・タラト大統領が、ラマザン明けの祭りの表敬客の出迎えを初めてトルコ大使やトルコ平和維持軍司令官とは別に行なった結果生じた両国間の緊張関係について説明した。
報道担当官によると、アイダン・カラハン大使と平和維持軍の司令官は、タラト大統領からラマザン明けの表敬客の歓待を一緒に行う旨の文書が送られてくるのを待っていたが来なかったため、大統領とは別に表敬客を迎える準備をする決定を下したという。
 
■手紙によるお祝い
大使館と北キプロス大統領府との間のラマザン開けのお祝いは「手紙のやり取り」という形で行なわれたことを明らかにした同報道官は、双方にわだかまりはないコメント。「新聞上の告知は、大使に向けた招待として受け止められなかった」。
 
■タラト大統領の判断
式典をどのように行なうかはもちろん大統領自身の判断による。実際、大統領はトルコ大使との今年の祝賀を手紙の交換によって行うことが適切だと考えていた」と述べた。
慣例により表敬客の出迎えを“国民に公開する形で”行なう大統領が外交儀礼の範ちゅうに含まれる人物に個別に招待状を送る必要はない。一方トルコの大使や司令官は、招待されなかったという理由で大統領との祝賀に参加せず、こうした処遇に反発の意を示したことが明らかになった。

■デンクタシュ時代
ラウフ・デンクタシュ前大統領は、事前に大使や司令官に「ともに表敬客を出迎えることについて」文書を送っていたことが分かった。

■さまざまな意見
・ハサン・タチョイ(国家統一党議員):祝賀会はギリシャ系キプロス人にトルコとの連帯を示すシンボルだった。(トルコ側が同席しないのであれば)自分一人で願かけするのと同じだ。
・バシャラン・デュズギュン(キプロス紙編集局長):軍事的秩序は北キプロスのトルコ人やトルコにとって無意味なものだ。今回の動きはこうした秩序(の解消)を目指すものだ。
・ムスタファ・アクンジュ(平和民主行動党党首):北キプロスの国民が決定権を持つことは非常に重要である。今回の件は象徴的な出来事だ。
・ジェンキ・ムトゥルヤカ(イェニデュゼン紙編集局長):トルコとの決別ではなく、新たな秩序の構築だ。肯定的な一歩ととらえている。
・サバハッティン・イスマイル(ヴォルカン紙発行人:タラト大統領が外交儀礼にこだわるならば、その力はトルコに及ぶだろうか。それならばなぜライス国防長官とは会ってブッシュとは会わなかったのか。

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( 翻訳者:湯澤 ふみ )
( 記事ID:1245 )