チャラビー議長との会談 シャルグ紙
2005年11月07日付 Sharq 紙

2005年11月7日付シャルグ紙外交面

【ISNA(イラン学生通信)】イラン・イスラーム共和国大統領は土曜日、イラク国民会議のアフマド・チャラビー議長と会談し、地域の諸問題やイラク情勢について意見交換した。

 アフマディーネジャード大統領はチャラビー議長に対し、「兄弟愛、協力、相互信頼こそがイランとイラクの二国間関係の基礎となっている。イラクの領土保全、独立、そして主権の確立は、イラン・イスラーム共和国にとって特別の重要性を有している」と述べた。同大統領は、イラクにおいて独立と自由、そして強力な政府が確立することは、地域にとっても有益であるとの見方を示し、さらにイラクの新憲法案の是非を問う国民投票が成功裡に終わったことは、同国における秩序と平穏の確立にとって好ましい状況を用意したと強調、聡明な国民と指導者たちの献身によってイラクに強力で有能な政府が生まれることに、期待を表明した。

 イラン大統領は同様に、情勢不安の慢性化とテロ行為によって、イラクの多くの無辜(むこ)の人民が命を落としていることに懸念を表明し、このような状況は同国における占領軍の駐留継続によってもたらされたものであるとの見方を示した。同大統領は、情勢の不安定さが、地域におけるアメリカ軍の駐留を正当化させる口実になっていると指摘し、外国軍の撤退時期を明記した計画案がイラク政府のイニシアティブによって提起されたことを歓迎するとともに、「イラン・イスラーム共和国は、イラクにおける平和と治安の確立には、なによりも強力かつ国民一般に支持された政府の樹立が必要であると考えている」と述べた。

 同大統領はまた、隣国との関係拡大に向けてイラク政府がより一層の努力をしていくことが必要であると指摘し、チャラビー議長に対して、「地域の国同士が兄弟愛のある、深い関係を作ることによって、ムスリム諸国家の間に分裂と不和を生じさせようとする敵の陰謀を無化することが可能となる」と述べた。

 またこの会談の中で、イラン大統領は、二国間の経済・貿易関係の拡大の必要性を強調し、「イラン・イスラーム共和国は、経済の様々な分野での自国の経験を、治安の確保されたイラクに移転し、またイラン南部と北部の港を利用してイラクが直面する物流上の不足の解消に協力する用意がある。同様にバスラ−アーバーダーン間の石油パイプライン敷設、二国間の送電網の連結、そして鉄道建設といった計画の早期実施に期待する」と述べた。

 この会談において、チャラビー国民会議議長も、イラクの平和と治安の確立に向けてあらゆる面で支援を惜しまないとのアフマディーネジャード大統領の発言に感謝し、両国の相互関係の強化と拡大を望む旨述べた。アフマド・チャラビー議長は同様に、経済分野、特にバスラ−アーバーダーン間の石油パイプライン敷設、送電網の連結、そして両国間の鉄道建設に関して、イラン側の支援を要請し、さらにイラクへ物資が届けられる際の中継地点として、イラン北部及び南部の港湾施設の一部空き容量を利用することに便宜をはかってくれるよう要望した。

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( 翻訳者:北川晃久 )
( 記事ID:1260 )