アフマディーネジャード「イスラーム世界はより積極的に行動すべき」 シャルグ紙
2005年12月13日付 Sharq 紙

2005年12月13日付シャルグ紙2面

【ISNA】マフムード・アフマディーネジャード大統領は昨日、「イスラーム世界は受け身の立場から脱し、より積極的にパレスチナ問題と向き合うべきである」と強調した。

 「パレスチナ・イスラーム革命国際支援会議」事務局メンバーらの会合に出席した大統領は、パレスチナ問題は一部の集団に限定された問題でもなければ、人種的な問題でもないとした上で、「パレスチナ問題はイスラームの問題であり、ウンマとイスラーム世界に関わる問題である」と述べた。大統領はさらに、「最も重要な問題の一つとして、シオニスト体制を支える理念の存在を指摘しなければならない。この問題を無視してはならない。というのも、世界の強権的支配体制はそれを通じて、イスラーム世界に対する支配を目論んでいるからだ」とした。

 大統領はまた、パレスチナ問題はつねに現実の生きた問題として捉えるべきものであり、抑圧されたパレスチナ人民に対する支援はムスリム諸国民の理想的活動として昇華されなければならないと力説し、「全イスラーム諸国は、60年後、70年後に現在の受動的立場から脱するべく、努力すべきだ」と主張した。さらに続けて、「受動的立場は死を意味する。パレスチナ人が積極的な運動を行った時から、自らの環境がより良い方向へと変化してきたことを、ムスリムは目の当たりにしている」と述べた。

 アフマディーネジャード大統領はまた、占領地の将来を決める権利は同地の住民に帰属しているとした上で、「イスラーム世界の基本的な要求は、地域の将来は人々の意思に委ねられるべきだ、というのものでなければならない」と述べた。

 大統領は再度、「もしヨーロッパにおけるユダヤ人虐殺が真実であるならば、そしてそれを口実としてシオニストたちを支援しているのであれば、ではなぜパレスチナ人民がその報いを受けねばならないのか」と強調した。

 大統領は、〔ヨルダン川西岸地区とイスラエルを隔てる〕隔壁の建設は、イスラエルという正統性を欠く体制の弱点を端的に示すものであるとの見方を示した上で、「パレスチナ問題に対する西洋の政策はいつも、シオニスト体制に肩入れし、イスラーム世界に不利益を与えるものとなっている。彼らが問題の仲裁役、裁判官の役割を演ずることは、今もって不可能である」と述べた。

 アフマディーネジャード大統領は続けて、次のように力説した。「パレスチナ問題は実際、多くの歴史的問題、すなわちイスラーム世界及び被抑圧諸国民と抑圧体制との間の闘いの今後を占う、重要な焦点である。彼らは、パレスチナで生ずるあらゆる変化が、現在の抑圧体制、及び世界を支配する政治的、経済的、文化的構造に変化をもたらすものであることを知っている。だからこそ、彼らはシオニスト体制による最も汚い権力行使をも支持するのである」。

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:1505 )