インド・パキスタン両国、ガス・パイプライン敷設プロジェクトの2007年開始を強調:中国とのエネルギー協力、来年頭にも最終合意へ ハムシャフリー紙
2005年12月19日付 Hamshahri 紙

2005年12月19日付ハムシャフリー紙

【経済部】エネルギー分野の協力拡大を目指した協議が、今週、中国とイランの間で開始された。液化天然ガスの輸出とヤードアーヴァラーン油田の開発を中心に、専門的レベルで検討が行われる今回の交渉は、火曜日まで続く予定だ。

 本紙記者の報告によると、ハーディー・ネジャード=ホセイニヤーン石油省国際問題担当次官は昨日、このように発表した上で、液化天然ガスの輸出に関する契約内容の変更が、今回の議論の対象のひとつであることを明らかにした。

 中国の交渉団側から提起された主要な問題のひとつは、天然ガスの輸出価格にかかわるものであり、これに関しては、現在も専門家レベルでの議論が続けられている。

 同次官はまた、ヤードアーヴァラーン油田の開発方法の問題が、今回の交渉の焦点のひとつであると明言し、両国の合意に基づき実現される必要があると述べた。さらに同次官は、「主要な問題で合意が得られれば、専門的レベルでの細かい部分での議論が継続され、2006年の1月末までに、最終合意が取り結ばれる見通しだ」と述べた。

■ 「イラン=パキスタン=インド」ガスパイプライン・プロジェクト

 他方、ここ二週間の出来事として、インドとパキスタン両国も共同会議を開催、イランのガス・パイプライン敷設プロジェクトの詳細について検討し、2007年にこのプロジェクトの実施を開始する必要がある旨強調した。

 このプロジェクトに関する専門的な調査の継続を目的とする3カ国協議が、わが国の代表も交えた形で、2週間以内に開始される予定だ。

 ネジャード=ホセイニヤーン次官の話によれば、この専門家レベルでの会議終了後、3カ国の石油相が、共同会合を開き、専門家レベルでの会議で提起された諸提案について最終合意を取り結ぶ予定だという。

 ヤードアーヴァラーン油田の開発と、イランから中国へのLNG(液化天然ガス)の輸出に関して、イラン側と協議を行ったシノペック(Sinopec)社の代表取締役は、二国間協議は友好的雰囲気の中で進められたと述べ、「当社は、エネルギー分野におけるイランと中国の協力に前向きである」と附言した。

 Mou Shuling氏はさらに、ヤードアーヴァラーン油田開発に対する協力や、イランから中国へのLNG輸出のために、イランとの間で行っている交渉プロセスを肯定的に評価し、「今回の会合では、両者間相互のあらゆる分野での協力について議論がなされた。その中には、石油産業の上流、中流、下流すべての部門でのプロジェクトが含まれている」と述べた。

 シャーナー通信の報道によれば、同取締役は、イランの石油・天然ガス産業の推し進める諸々のプロジェクトは、極めて注目すべきものであり、中国にも多大な影響を及ぼしている旨強調しつつ、「当社は、イランの石油産業で実施されるさまざまなプロジェクトに、積極的に参加することができるだろう」との期待感を示した。

 さらに同代表取締役は、「中国は巨大なエネルギー市場であるため、イランと中国が同分野において協力を行うことで、双方の活動を補完しあうことが可能となる」と語った。シノペック社の代表取締役はまた、「現在交渉中の両者はともに、現在存在する問題の解決策を見出すことが必要だとの意見で一致している。ただ、最終的に契約に署名するのは、両国の政府当局者である」と明言した。

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1547 )