イランにおける不法アフガン人移民、4万人逮捕 ハムシャフリー紙
2005年12月01日付 Hamshahri 紙

2005年12月1日付ハムシャフリー紙

 スィースターン・バルーチェスターン州治安維持軍司令本部情報担当補佐官は、「今年初めからこれまでに、4万人にのぼる不法滞在のアフガン人や人身売買業者を州内で逮捕した」と発表した。

 ナーセル・ナッジャーラーン大佐は昨日の記者会見で、「外国人の不法入国・滞在に対する治安維持軍の取締りが激しさを増す中で、一部の利益追求者たちや人身売買のブローカーらは、アフガン人を不法入国させるための地下活動に乗り出している」と言い加えた。

 同大佐は、「このような人身売買組織は、アフガニスタン国内で、職を求めるアフガン人と知り合い、膨大な金額を得て彼らを違法なやり方でイランに送り込んでいる」と述べ、「人身売買業者は、このような者たちをイランに送り込んだ後、業者の要求する金額を支払えない者を人質として捕え、人質に業者が所有する衛星携帯電話でイランやアフガニスタンにいる親族や友人に、要求金額を支払うよう連絡をとらせるのである」と続けた。

 ナッジャーラーン大佐は、「人質たちは、人身売買のブローカーが監禁目的でスィースターン・バルーチェスターン州に用意した家の中に閉じ込められる。そのような家は、ときにきわめて狭いこともある。そして、多くの人質はこのような住居に大変悪辣な環境で数ヶ月間、監禁されているのである」と述べた。

 同大佐は、ここ数週間にこれらの多くの監禁場所を特定することに成功し、人質らを人質監禁者らとともに逮捕したと発表し、「これらの監禁場所の中には、200人もの人質が非常に劣悪な状況下で閉じ込められていた事例も存在する」と加えた。州治安維持軍司令本部情報担当補佐官は同時に、「今年は治安維持軍の奮闘の甲斐あって、不法入国者の数が減り、結果として昨年の8ヶ月間に比べて逮捕者数が減少した」と述べた。

 同補佐官はさらに次のように加えた。「外国人の不法入国や彼らの往来に便宜を図った者に対して厳格な態度で臨むこと、またこれに関連して用いられた輸送媒体についても、治安維持軍に6ヶ月間差し止められた後、司法機関に受け渡されることなどが、国家安全保障最高評議会で決定済みである」。

 ナッジャーラーン大佐は、アフガン人服役者に対するハーメネイー最高指導者による恩赦について、「この恩赦の条件の一つは、受刑者の服役期間が一時的に執行停止になるというものである。つまり、恩赦を受けた囚人が、再び不法にイランへ入国して逮捕された場合、執行停止中の残りの服役期間を全うしなければならないというものだ」と述べた。

 同大佐は、州内の不法滞在者の存在が原因で生じる結果や問題として、特に麻薬密売、人質事件、騒擾、窃盗などの犯罪を挙げ、「人質事件の根源には麻薬密売が絡んでいる。そして麻薬密売の多くに、アフガン人が関与しているのである」と述べた。

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( 翻訳者:南龍太 )
( 記事ID:1439 )