予算の不足分を補填できるのは原油収入のみ:ハージー=バーバーイー議員とのインタビュー ハムシャフリー紙
2005年12月03日付 Hamshahri 紙

2005年12月3日付ハムシャフリー紙

【経済部】1384年度〔西暦2005/06年〕の追加予算案が、ここ2週間の間に国会へ提出される予定であった。しかし、小麦粉を対象とした補助金や、エネルギー省の諸々の開発計画の着手、ガソリン輸入代金などにおける不足分を補うために、およそ6兆トマーン〔約7800億円〕の政府予算を追加する法案が提出されることは、もはやない。

 政府予算の不足とそれを補填する財源について、国会議長団の一員であるハミード=レザー・ハージー=バーバーイー議員に尋ねた。

(問い)政府はどれくらいの予算不足に直面しているのか、そしてその原因は何か?
 
(答え)税収と政府系企業の売却による利益から、約3兆トマーン〔約3900億円〕の収入を見込んでいたが、その計画が実現していない。さらに、現行制度上の経費を1兆トマーン〔1300億円〕削減するという内容の国会の決定事項もまた、実現されていない。これらの要因が、経費の増加と相俟って、およそ10兆トマーンの予算不足を生み出す結果をもたらした。
 
 最近行われた調査によると、医学系、非医学系を問わず、全国の大学は、特に昨年閣議により承認された「大学教授の特別手当て増加」にかかる経費の支払いに充てる政府予算の不足に直面している。

(問い)予算の不足分を補填するには、外貨預金を活用することが最善策であると見る向きが多いが、しかしその方法では、インフレを生じさせかねない。予算の不足分を補填するには、どの方法がより適切であると考えるか?

(答え)不足分を補填できる唯一の財源は、言うまでもなく、原油販売から得られる収益である。これは、外貨預金に預ける前の段階か、外貨預金に預けた後の段階かを問わずに言えることだ。実際、原油の販売から得られる収入と、外貨預金に現存する収入の間に違いはない。政府が過去数年にわたり行ってきたように、開発経費を削減し、その削減分を現行の経費に追加することで、不足分の埋め合わせるようなことは不可能である。

 したがって言えることは、結果的にインフレを引き起こそうが引き起こすまいが、外貨預金を活用する以外に方法はないということだ。

(問い)予算不足の補填のために国債を発行することは有効か。

(答え)1兆5000億トマーン〔約1950億円〕分の国債が発行されることがすでに決まっている。この政府の措置では、単に現在の政府予算の不足分の一部を補填することが可能であるというだけだ。またこの措置は、インフレの抑制にも効果があり得よう。

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1441 )