4人目の石油相候補が発表 シャルグ紙
2005年12月05日付 Sharq 紙

2005年12月5日付シャルグ紙1面

【政治部:イーラジ・ジャムシーディー】マフムード・アフマディーネジャード大統領は昨日、現在石油相代理を務めているカーゼム・ヴァズィーリー=ハーマーネ氏を、新たな石油相候補として国会に推薦した。

 カーゼム・ヴァズィーリー=ハーマーネ氏が石油相候補として推薦されるのではないかとの噂は、数日前から取り沙汰されていた。この決定に対する国会議員らの反応は、様々であった。

 昨日、セイエド・アフマド・ムーサヴィー国会担当副大統領が、アフマディーネジャード大統領からの短めの書簡を国会に提出し、それをハッダード=アーデル国会議長が読み上げると、間髪おかずに、一部国会議員らから「2番、2番だ」との反対の意思を示すヤジが飛んだ。「2番」とは、国会の電子投票システムで、法案に反対する場合に押すボタンの番号のことだ。

 このような国会議員らの反応を見て、ハッダード=アーデル国会議長は議員らに静粛を呼びかけ、「今は発言を慎んで、後にとっておいていただきたい」と諭した。

 カーゼム・ヴァズィーリー=ハーマーネ氏は、石油相候補として国会の信任投票を受けることになる、4人目の候補者だ。副大統領が大統領の書簡を国会に手交した後、同副大統領はヴァズィーリー=ハーマーネ氏なら国会の信任を得ることができるだろうとの予想を口にした。政府が国会に石油相候補についてきちんと相談しなかったことに対し、議員らが再び反発していることについて、同副大統領は「政府はいつも国会と相談を行っている。「相談」をどのように定義するかの問題にすぎない」とかわした。「いずれにせよ、国会議員は法的には、推薦された閣僚候補の適性を検討し、それから決定を下す権限がある」。

 しかし、議員らの反応は様々であった。一部のグループは、石油相候補の経歴や活動履歴が明らかになってから賛否を判断するとの慎重姿勢を崩さず、別のグループは賛成の意志を、また別のグループは反対の意志を表明していた。反対意見の多くは、要するに、またしても国会に対して十分相談していないことに対して反発したものであった。たとえ相談が行われたとしても、それは数名の特定の議員とだけであり、国会全体との相談とは言えない、というのである。

 また、一部の議員らは、石油をめぐる問題について言及し、ヴァズィーリー=ハーマーネ氏自身がそのような問題にかかわっているのではないか、あるいは前の石油相候補と同様、「石油マフィアとの闘い」に確固とした信念を有していないのではないか、と指摘していた。さらにまた、新石油相候補が学識的にも、体力的にも、石油相として十分な能力を有していないと口にする議員もいた。

 このような問題のかたわらでは、新たな石油相が国会の信任を得るや否や解任することを予定している、数百人もの石油省幹部のリストが用意されているとの噂が、一部の国会議員らに流れた。議員らはこの噂の真偽について、懸念を表明していた。この問題は、国会担当記者の国会議員とのインタビューで中心的に取り上げられ、そのために国会がヴァズィーリー=ハーマーネ氏を信任するかどうかについて、だれも確信を持って予想することができずにいる。それゆえ、新石油相候補出席のもと今後数日間のうちに行われる、国会三会派、及び国会の専門諸委員会との質疑において、同候補がどのような回答をするのかが、来週日曜日にも行われる予定の信任投票の帰趨を決定することになるだろうと、多くの議員らは予想している。

 このような中、国会の《原理主義派》議員に近い筋のニュース・サイトは、ハーマーネ氏個人について、早速報じている。これらのサイトは過去にも、閣僚候補の過去について情報を流した経緯があり、3人目の石油相候補であったモフセン・タサッロティー氏の信任投票の際に、大統領が国会本会議の場で不快感を示している。

 さて、これらのサイトはまたも、ヴァズィーリー=ハーマーネ氏の経歴や能力について新情報を流しており、それとなく同氏を非難する内容となっている。そこでは、ヴァズィーリー=ハーマーネ氏が大統領選の際に、マフムード・アフマディーネジャード大統領のライバルを支持していたこと、過去数年間の一部の石油関連契約における同氏の関与のあり方、石油分野に関連した専門知識を有していないこと、持病を抱えていることなどが、取り上げられている。

〔後略〕

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( 翻訳者:斎藤正道 )
( 記事ID:1451 )