イラン企業、国際的エネルギープロジェクトに初参加 ハムシャフリー紙 
2005年12月08日付 Hamshahri 紙

【経済部】イランの石油会社が、ヴェネズエラ国内で埋蔵石油発見のための調査を行う契約を結び、イラン企業が石油・天然ガスの国際的プロジェクトに参入しようという初めての試みが実ることになった。

 本紙記者が各通信社の情報を集めたところによると、ペトロパールス社は今週、ヴェネズエラの石油会社との間で契約を結んだ。それによると、同社はヴェネズエラにある油田ブロックの一ヶ所において、埋蔵石油を探す調査のために資本投資を行うという。
 
 オリノコ川のほとりに位置し200平方マイルの面積を有するこの油田ブロックは、一日あたり60万バレルの原油が採掘されると見込まれている。採掘される原油は重要なものであり、前述の契約はこの油田地帯からより多くの資源を獲得するための探査であるとみられる。

 オリノコ川岸の油田地帯はおよそ1357平方マイルにわたり、27のブロックに区分けされている。
 
 ヴェネズエラでは近年、ウーゴ・チャヴェズ(Hugo Chavez)大統領の指揮の下、石油貯蔵量を増やすための様々な努力を始めてきている。国際的公式情報によると同国の原油埋蔵量は800億バレルと見積もられているが、ヴェネズエラ筋によれば、その量は2360億バレルにまで上方修正された。

 イランとヴェネズエラの経済的関係は、ウーゴ・チャヴェズ氏が大統領に就任してから良好な発展を遂げてきた。両国はこの2年の間に、ヴェネズエラにおけるトラクター製造工場の設立や、〔イランの生産する〕サマンド車の自主生産、国内セメント工場の建設といった、重要な経済産業プランで契約を交わしてきた。ヴェネズエラは現在、OPEC加盟国の中でも活発な活動を行っている国のひとつに数えられている。

 ペトロパールス社のゴラーム=レザー・マヌーチェフリー専務取締役は、本紙による先日のインタビューにおいて、〔ヴェネズエラ国内の〕油田ブロック開発に参加することに関して同社とヴェネズエラの石油関係者らが行った交渉の内容を、次のように語った。「今回の参入は、国際的な石油・天然ガスのプロジェクトへのペトロパールス社初の参加であり、また同時に、イランの企業による国際的なエネルギープロジェクトへの初の参加でもある。今回の契約がどれほど重要かということは信頼筋から未だ報告はされていないものの、今は契約が結ばれたということ自体、注目に値することである」。

 「イランの石油産業の構造に向けられた真剣な批評の中に、国際的なエネルギープロジェクトへの参加が果たせるだけの能力を備えた企業が存在しないのではないかというものがあるが、それはありうることである。現実にイランの石油産業は、100年の活動の歴史で必要な土台や権利の多くのを占有してきたため、国際的プロジェクトだけでなく国内プロジェクトにおいてでさえ、経営や雇用、財政、技術面にわたって外国企業と競い合えるような会社を生み出すことができていないのだ」。


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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1475 )