アルメニア国立公文書館での初のトルコ人研究者、エレヴァン空港で逮捕される(Hürriyet紙)
2005年06月19日付 Hurriyet 紙

ネルドゥン・ハジオール(モスクワ発)

アルメニアの公文書館での調査許可を交付された初のトルコ人であるイェクタン・チュルクユルマズが、首都のエレヴァン空港からトルコへ貴重図書を持ち出そうとした容疑で逮捕された。

17~20世紀に書かれた歴史学、医学、宗教学に関する書籍のいくつかを、空路でエレヴァンからイスタンブルへと秘密裏に持ち出そうとしたとされるチュルクユルマズを、アルメニア国家公安局直々に取り調べる予定とされるが、このことは同事件が重大なものと認識されていることを示す。本の中には20世紀初頭に書かれた『アルメニア政党史』(Ermeni Siyasi Partileri Tarihçesi)も含まれている。

特別な許可のない限り50年以上前の古書を国外に持ち出すことが禁じられているアルメニアで生じた事件に関して、アメリカのデューク大学に在籍するチュルクユルマズ(33歳)には、5ヶ月の服役刑が科せられる予定であると明らかにされた。チュルクユルマズは、昨日夜半まで秘密機関によって取り調べを受けた。

いわゆる虐殺疑惑問題についての「共同委員会」設置のオファーを拒否し、国立公文書館を一般公開していないアルメニアは、1915年に強制移住が始まった時期に発生した諸事件についてのアルメニア史家側の諸記録を、僅かな研究者に、かつ部分的に閲覧許可を与えているのみである。内容が謎に包まれた同資料群は、歴史的評価の局面に留まることなく、政治的枠内でもいわゆる虐殺問題にも影響を及ぼしうるデータを含んでいるため、内密に保たれているのだと言われている。

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( 翻訳者:長岡大輔 )
( 記事ID:263 )