カプランに終身刑―ドイツを国外追放された“にせカリフ”(Milliyet紙)
2005年06月21日付 Milliyet 紙

ドイツを国外追放されたイスラーム教団・教徒組合(ICCB)の指導者メティン・カプランは、「憲法に基づく体制を武力により強制的に変革しようとした」罪に問われていた裁判で終身刑が言い渡された。イスタンブル第14高等裁判所で昨日行われた第4回公判で、裁判官は新トルコ刑法に従って再度被告人の陳述を行うと述べた。このための時間的猶予を求めたカプランは、要求が拒否されると裁判の異議申し立てを求めた。裁判官はこの要求も「公判を長引かせるために」行っているとの理由で認めなかった。

■コーランの一節を読んだ

陳述をコーランの一節で始めたカプランは、トルコでは世俗主義がムスリムを圧迫していると主張した。
カプランは「ここに私がいる唯一の理由は、私がムスリムだからであり、わが宗教の求めに応じて生き、生かされるよう努めているからだ。
預言者ムハンマドが今のトルコにやって来たら、私と同じように被告人席に座らされているだろう」と話した。刑罰の恐怖で考えが変わることはないと述べたカプランは、次のように続けた:「私にとって重要なのは非イスラーム体制によって与えられる刑罰ではなく、歴史が下す決定だ。我々はトルコがコーランを憲法に、シャリーアを法律にしたイスラーム国家になることを望んでいる。人間が偶像化され、神格化されることに反対する。ケマリスト体制を私は拒否する」。

■釈放を求めた

起訴状にあるアタテュルク廟とファーティフモスクの事件とは無関係であると主張するカプランは、新トルコ刑法によって思想を表明することが罪ではなくなったと述べ、釈放を求めた。
裁判官は、カプランに新トルコ刑法の第146条1項を適用し、「終身刑」とした。審理の間、反省の様子が見られないカプランには、情状酌量の余地がないことも伝えられた。

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( 翻訳者:栗林尚美 )
( 記事ID:282 )