ライス氏「イランとの交渉では、われわれはヨーロッパと同一歩調を取っている」 シャルグ紙
2005年06月11日付 Sharq 紙


シャルグ紙5面

【ISNA】ライス米国務長官は、「われわれはイランとのヨーロッパの交渉を全面的に支持する。われわれがイラン政府に希望しているのは、自らの義務に従って行動する用意があるということを世界に示すためにも、交渉が再開されたときには、ヨーロッパが与える機会を快く受け入れてほしいということである」と発言した。ライス国務長官は自らのカウンターパートであるフィッシャー独外相と会談し、イランの核計画について話しあった。ライス氏はフィッシャー氏との共同記者会見で、イラン核計画に対するヨーロッパの対応に支持を表明し、「ご存知の通り、アメリカは2ヶ月ほど前、イランとのヨーロッパ三カ国の交渉を支持する方向へと、自らの外交政策を一部変更した。われわれはイランのWTO(世界貿易機関)加盟に反対しなかった。また当然のことながら、われわれはいつでも、現在用意できる分の非軍用航空機のスペアパーツの件についても、フォローする用意がある」と述べた。

 また、「私はヨーロッパ外相たちと、交渉期間中のイランの態度について毎日のように話し合っている。なぜなら、イランが国際的な約束は遵守しなければならないという当然の義務についてきちんと理解するためには、〔米欧間で〕共同戦線を築くことが非常に重要だからだ」と付け加えた。ライス長官は「われわれはロシア当局ともたびたび交渉を行ってきている」と述べた。

 同長官はヨーロッパとイランの交渉再開を予測した上で、「われわれは今後も、ヨーロッパと極めて緊密に協調していくつもりである。われわれは彼らとサイド・バイ・サイドの位置にあり、現段階では、他のことは何も考えていない」と述べた。ドイツ外相は「ムハンマド・エルバラダイIAEA(国際原子力機関)事務局長は、イランに対して十分に厳しい態度をとっているか?」との問いに答えて、「われわれのこれまでのIAEAとの協力関係は、特にイランの問題については、これ以上ないほどすばらしいものであった。私にはなんら不満の原因となるようなものは見当たらない」と述べた。同外相は、イランについては米欧間の緊密な協調が必要であると言及し、イランのWTO加盟要求を承認する決定を下したことに触れて、「このことは、われわれがどのような協力・協調関係を有しているのかを明示するものであり、このことは(われわれの)将来の成功にとって決定的に重要だ」と述べた。

 フィッシャー外相は「(イランとの)交渉は、交渉の条件が存続する限り、継続される。その条件というのは次の二つの部分から成り立っている。すなわち、何よりもまず、パリ合意に基づいて両者が話し合いをすること、第二に、〔パリ合意に対する〕スタンスを変えないこと、である」と語った。

 同外相は続けて、「ナタンズ、エスファハーン、その他イランの核施設は、IAEA査察団の監督下にあるが、これらの地域での核関連活動が行われることなく、活動の停止が守られる限り、交渉の進展は可能である。この交渉は単純ではなく、複雑だ。しかしアメリカの友人たちや、この交渉の進展に尽力したロシアの関係者たち、そしてヨーロッパの友人たちと緊密に協調し、EUの支援が得られるのであれば、われわれは事態を進展させることができるだろう」と述べた。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:南龍太 )
( 記事ID:193 )