トルコ系オランダ人議員、欧州議会でスカーフ問題について演説(Milliyet紙)
2005年07月06日付 Milliyet 紙

欧州議会のトルコ系オランダ人議員エミネ・ボズクルトは、同議会でスカーフ問題に関連し「EUが自ら実行していないことを、トルコに望むべきではない」と述べた。

欧州議会は、トルコ系オランダ人のエミネ・ボズクルト議員がトルコにおける女性の役割に関し準備したレポートについて討議した。「トルコにおける女性の社会的・経済的・政治的役割」というタイトルのレポートに対し、諸民族の欧州連合(Union for Europe of the Nations)のポーランド人議員コンラッド・スズィマンスキ(Konrad Szymanski)は、スカーフ着用の自由化に向けた提案を行った。それに対しボズクルト議員は「EUとして統一した対応がとられていないのに、同じことをトルコに望むべきではない」と述べた。

欧州議会でレポートを報告したボズクルト議員は、すべての女子と女性の教育権がいかなる理由によっても妨げられないことが必要だと述べた。さらにスカーフ問題について、EU内で統一した施策がないことに言及し、「EUが自ら行っていないことを、トルコがするよう望むべきではない。トルコはこの問題を自国で解決しなくてはならない」と述べた。同議員は、欧州人権裁判所のスカーフ決議を思い起こさせながら、「EUはこの問題を解決できない」という形で話した。ボズクルト議員の見解を、特に女性議員たちが支持した。この見解には、欧州委員会の拡大担当メンバーであるオッリ・レン(Olli Rehn)氏も最大限の支持を示した。女性の諸権利の分野において建設的な法整備がなされていると語るレン氏は、「しかしメンタリティの変化もまた必要である」と述べた。

■レポートの内容
ボズクルト議員のレポートの内容の一部は次の通りである。
*女性たちが選挙の際、政党の候補者リストの「当選し得る」順位に掲載されることが推奨されている。
*警察、裁判所、医療そして教育の諸機関の職員が、女性へ向けられる暴力や男女間の平等という問題に関し、義務的な専門教育を受けるよう望まれている。
*トルコ政府に対し、女性の権利を改善せよとの呼びかけが行われている。
*女性の権利の尊重が、トルコが将来EUに加盟する際の必須の条件であることが強調されている。
*女子児童の就学が優先事項として位置づけられている。
*レポートは、EU諸国側も名誉殺人に対し新たな法整備によって重罰に課すこと、また夫婦間の暴力を犯罪として認めるべきと記している。

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( 翻訳者:幸加木 文 )
( 記事ID:391 )