2005年7月26日 シャルグ紙27面
【社会部】1364年（西暦1985年）に妻の兄弟を刺殺した男が、20年間服役した後、刑務所で死亡した。
アミール・ホセイン服役囚は64年に妻との関係が悪化し、離婚を考えていた。このことが原因で、アミール・ホセインと妻の兄弟であるアリーとの間に激しい口論が起こった。この口論のなかで、アリー氏はアミール・ホセインによって刺され、重傷を負った。同氏は病院に搬入されたものの、数時間後この重傷が原因で死亡した。
アリー氏の死によって、警察はアミール・ホセイン容疑者を意図的殺害の容疑で逮捕した。アミール・ホセイン容疑者はテヘラン刑事裁判所で裁判を受け、遺族の要求によりキサース刑（同害報復刑）〔つまり死刑〕の判決が下された。しかし、彼〔殺害されたアリー氏のことか〕には子供がおり、未成年の子供への取り分が支払われなかったことから、彼への判決は執行されなかった〔＊〕。
10年後、アミール・ホセイン服役囚に対し保釈が認められたが、同服役囚は必要書類を裁判所に提出することができず、釈放はかなわなかった。ついに日曜日の夕方、20年の服役の後、ホセイン容疑者は刑務所の中で亡くなった。同殺人犯の死の知らせがテヘランの殺人課担当の取調官ベフルーズ・ホナルマンド氏のもとに届くと、同氏は死因を特定する為、遺体を法医学に回す旨の命令が出された。
＊イスラーム法では、故意による殺害の場合、被害者の遺族は同害報復刑か賠償金（ディーヤ）かのいずれかを加害者に対して求めることができる。この場合、キサース刑が執行されると、被害者の子供が自らの養育費として加害者に対して賠償金を請求する権利が考慮されないため、キサース刑が執行されなかった、ということを意味している？
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（ 翻訳者:中西悠喜 ）
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